阪神ドラ1近本 淡路市の顔になれ 「スポーツ親善大使」就任プラン浮上

[ 2018年12月30日 06:05 ]

阪神ドラフト1位の近本
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 いつか「故郷の顔」に! 阪神のドラフト1位・近本光司外野手(24=大阪ガス)に対して出身地の兵庫県淡路市が将来的な「スポーツ親善大使」委嘱を視野に入れていることが29日、分かった。同市はスポーツによる地域活性化を目指しており、人気球団のドラフト1位新人として注目を集める近本は、まさに適任。スポーツ振興室担当者も「いずれはなっていただきたい」と青写真を描いた。

 ドラフト1位ルーキー・近本に大きな期待を寄せているのは、矢野監督を始めとした球団関係者や虎党だけではない。生まれ故郷も動向に熱視線を送っていることが判明した。兵庫県淡路市のスポーツ推進室担当者の言葉が熱を帯びた。

 「近本選手は地元の顔で淡路市民も大いに盛り上がっています。いずれは、なっていただきたいですね」

 いつか「故郷の顔」に――。来るべき日を見据え、淡路市が近本に用意している具体的なポストも明らかになった。「スポーツ親善大使」だ。淡路市は旧淡路、津名、北淡、一宮、東浦の5町が合併し、05年4月1日に発足した自治体。まだ歴史が新しく、「スポーツ親善大使」も総合格闘家・住村竜市朗ただ一人しかいない。その2人目として白羽の矢を立てているのが、近本というわけだ。

 淡路市が目指しているのは、スポーツによる地域活性化。そのために一昨年から洲本市とともに「淡路スポーツフェスティバル」を共催し、バドミントンやフットサルなど5種目を通して交流を深めるイベントとして売り出している。さらに来年のラグビーW杯のキャンプ地として、ロシア、サモア代表の誘致にも成功。「スポーツの町」と呼ばれる日を目指し、積極的な取り組みを続けている。

 その一方、野球に関してはインフラ整備などが進んでいないこともあり、停滞が続いていた。本来は兵庫県内でも、少年野球が盛んな土地として知られる淡路島。同島出身の作家・故阿久悠さんの自伝的小説「瀬戸内少年野球団」は映画化、テレビドラマ化もされ、一時は「野球どころ」として名をはせた。そのイメージを回復するキーマンとしても、人気球団の阪神から1位指名を受けた近本は適任と言えるわけだ。

 とはいえ、「故郷の顔」を務めるにも何をするにも、まずは結果を残すことが先決。それは近本自身も自覚しており、「1軍でまずは結果を残さないといけない」と決意を新たにしている。そして、その先に故郷への貢献を見据える。「応援してくれる人が多いので淡路を広められるようPRしていきたい」。現在、地元有志による後援会発足も検討中。「淡路の近本」がセ界を席巻してみせる。

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2018年12月30日のニュース