三塁ベースコーチで配球見抜いた 代打の日大三・高木 狙い打ち同点打

[ 2018年8月19日 05:30 ]

第100回全国高校野球選手権記念大会第14日・準々決勝   日大三3―2下関国際 ( 2018年8月18日    甲子園 )

<日大三・下関国際>8回無死二、三塁、同点の中前2点打を放った日大三の代打・高木はガッツポーズ(撮影・近藤 大暉)
Photo By スポニチ

 日大三(西東京)の高木は、三塁ベースコーチとして相手エース鶴田の投球を近くで見ていた。球筋、そして配球の癖は頭に入っていた。

 「左打者には外角がくる。早いカウントではインコースに来ない」。7回攻撃後、小倉全由監督に呼ばれ「(9番・佐藤)英雄のところで行くぞ」と代打起用を伝えられた。左打者はベンチ裏のミラールームで外角を打つスイングを繰り返した。最高の場面で打席が訪れる。0―2の8回無死二、三塁。鶴田の初球、外角 直球を狙い打ちし、中前へ同点2点打を放った。背番号14がチームを救った。

 3試合続けて2桁安打を放ってきた強力打線が鶴田の前に7回2死まで無安打。指揮官が「ノーヒットノーランの心配もしていた」と振り返るほどだった。それでも8回は飯村、柳原、そして高木の3連打であっという間に同点。しかも3人いずれも初球を捉え、積極的な打撃が光った。

 なおも2死三塁から日置が一塁強襲の勝ち越し打。主将を務める主砲は「みんながつないでくれた。エラーでも何でもいいから取りたかった。執念です」と声を弾ませた。終盤の逆転劇で、2011年以来7年ぶり3度目の全国制覇まであと2勝。小倉監督は「30年以上監督をやっているが、ここまで粘っこいのは感心」と目を細めた。 (武本 万里絵)

 ≪小倉監督通算37勝≫日大三・小倉全由監督が甲子園春夏通算37勝目。池田・蔦文也監督に並ぶ歴代9位タイ浮上。1位は智弁和歌山・高嶋仁監督の68勝。

続きを表示

この記事のフォト

2018年8月19日のニュース