誠也でM30再点灯 24歳誕生日にラッキー同点打&決勝生還

[ 2018年8月19日 05:30 ]

セ・リーグ   広島4―1DeNA ( 2018年8月18日    横浜 )

<D・広>4回、松山の適時打で生還した鈴木(中央)は笑顔を見せる(撮影・荻原 浩人)
Photo By スポニチ

 24歳の誕生日に野球の神様がほほえんだ。1点劣勢の4回2死一、二塁。DeNA先発・浜口のフォークに詰まった広島・鈴木の打球は一塁後方へ上がった。当たり自体は平凡でもバットを振り抜いた分、右翼線の内側にポトリと落ち、同点の二塁打になった。

 「守備でミスをしてしまったので、何とか走者を還すことができてよかった。打点になってよかった」

 2回は定位置の前方付近に上がった筒香の飛球を照明と重なる形で見失った。記録上は二塁打にし、宮崎とソトの連続内野ゴロで失点につながった。そんな守備の不運が打撃では幸運になって返ってきた。

 丸の本塁憤死で2死二塁となった後、松山が「割り切っていった。見ていっても仕方ないので、積極的にいけたのはよかった」という左前適時打で続いた。決勝の本塁を踏んだのは鈴木だった。

 最初の打席に立った2回は左翼席の応援団からバースデーソングも贈られ、脳裏によみがえったのは苦い記憶だ。昨季は誕生日から5日後の23日に同じ横浜スタジアムで右翼フェンス際の飛球をジャンプして着地した際に右足首を骨折。以降はクライマックス・シリーズを含めて棒に振った。

 実は昨年は負傷する前日にDeNAに3者連続被弾でサヨナラ負け。今回も前夜に似た敗戦に直面した。「去年はああいう形で次の日にケガをしている。今日はケガをしなくて良かった」。頭をかすめた悲劇はもちろん繰り返さず、こぼれた笑みに安堵(あんど)感がにじみ出た。

 チーム最多の70打点へ伸ばし、順調に残り39試合に出場すれば101打点で大台初到達の計算にも乗った。「変な負け方をするとバタバタする。焦る必要はない。自分たちの野球をすればいい」。一日で再点灯させた優勝マジックは「30」。屈辱的な敗戦を引きずらない強さが誠也にも赤ヘルにもある。(河合 洋介)

続きを表示

この記事のフォト

2018年8月19日のニュース