広島ドラ1中村 うならせた「いい投げ方。肩もしっかりしている」

[ 2018年1月8日 05:30 ]

キャッチボールをする中村奨
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 広島の新人合同自主トレが7日に広島県廿日市市内の大野練習場で始まり、ドラフト1位・中村奨成捕手(18=広陵)がキャッチボールでさっそく自慢の強肩の片りんを披露した。

 視察に訪れた水本2軍監督を「肩がしっかりしている」とうならせ、春季キャンプについて「1軍スタートを目指してやりたい」と意欲を見せた。

 手始めに“奨成バズーカ”でうならせた。合同自主トレ中のキャッチボール。いやが応でも中村奨の送球に注目が集まった。初日とあって距離は約50メートル程度。力の入れ具合も100%でなくても、視察に訪れた捕手出身の水本2軍監督は地肩の強さにほれ込んだ。

 「いいキャッチボールをするなと思いました。いい投げ方でした。中心線もしっかりして肩もしっかりしている」。昨夏の甲子園を沸かせた強肩の片りんは存分に“魅せ”、担当の田村恵スカウトも「座った状態から一塁に投げられる地肩がある」と改めて太鼓判を押した。

 焦点となる今春キャンプの1、2軍振り分けは今後の首脳陣の話し合いで決める方針。同2軍監督は「上の(緒方)監督と相談して。急がして故障するのが一番ダメなので…」と慎重に見極める考えを示唆した。確かに近年のドラフト1位の高校生捕手でキャンプ1軍スタートは95年の城島健司(ダイエー)や06年の炭谷銀仁朗(西武)の例があるくらいだ。

 そんな配慮に甘えるつもりは毛頭なく、負けん気の強さをのぞかせた。「やるからには1軍スタートを目指してやりたい。その中で1軍の雰囲気を味わえたらいいと思います」。当面の目標達成へ向けて既に“超速仕上げ”も進めてきた。「素振りは日課なんで」と年末年始も休まず、入寮日だった前日6日も夜には寮と隣接する室内練習場で約1時間にわたって黙々と振り込んだという。

 合同自主トレ初日はショートダッシュやウエートトレーニング、ティー打撃などもこなし、「準備はしっかりしてきたので全く問題ないです。疲れも全くない」と言い切った。同組でメニューを消化したドラフト3位のケムナ(日本文理大)も「闘争心マックスだった」と中村奨の気合に驚いた。まだ顔見せ程度の動きでも、大器の才能と覚悟が伝わる堂々の1日目だった。(河合 洋介)

 ≪高卒新人1軍スタートは炭谷(西)のみ≫2000年以降のドラフトで高校生捕手が1位指名されたのは17年の中村奨成(広)、村上宗隆(ヤ)で7、8人目。過去6人のうち、1年目の春季キャンプを1軍でスタートしたのは、05年高校生ドラフト1巡目の炭谷(西)のみ。

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