ヤク5割首位!前夜17点から1点差逃げ切り 真中監督「いいよね」

[ 2015年7月23日 05:30 ]

<D・ヤ>笑顔でナインを迎える真中監督(左)

セ・リーグ ヤクルト2-1DeNA

(7月22日 横浜)
 ヤクルトは22日、DeNAを2―1で下し、阪神と並んで首位に浮上した。初回、畠山和洋内野手(32)のリーグ単独トップの63打点目をマークする中前適時打などで2点を先制し、5投手の継投でリードを守り抜いた。前夜は17得点の猛打で圧勝したが、この日は1点差の接戦でも強さを発揮した。投打がかみ合い、今季4度目となる4連勝。19日ぶりの首位に立ち、混セの主役へと躍り出た。

 22安打17得点の大勝から一夜、1点を争う手に汗握る展開でも白星をつかんだ。価値ある1勝。大混戦のセ・リーグとはいえ、阪神に並び首位に立った。真中監督も、その戦いぶりに手応えをつかんでいた。

 「チームとしていいよね。きょうの接戦で負けるときのう勝った意味も薄れてしまう。接戦を取れたのがよかった」

 4番が流れを引き寄せた。初回1死一、三塁。畠山がプロ2度目の登板となった石田の直球を中前へ運び、先制点を奪った。左内転筋肉離れで5試合を欠場したが、復帰した20日の後半戦開幕戦から3戦連続適時打。打点を63に伸ばし、筒香に1差のリーグ単独トップに立った。打撃好調の川端、山田の後ろに座り「得点圏は間違いなく増える。僕のところが責任重大。そういうケースこそ集中力を高められるようにしている」と神経を研ぎ澄ませた一打で試合の主導権を握った。

 体は万全には程遠い。走るのは「5、6割程度」だそうで全力疾走ができない。左内転筋をかばうため、全身の張りは増える一方。この日は左内転筋に加え、右ふくらはぎ、右脇腹と3カ所にテーピングを施して試合に出場した。練習前、試合前には超音波を当てるなど、患部を入念にケアしている。「自分で“行けます”と言って(1軍に)上がってきた。やる以上、痛いとは言っていられない」。僅差だったこの日は、復帰後初のフル出場も果たした。

 この3連戦で、本塁打はなくても5打点をマーク。畠山に導かれるように、チームは計47安打27得点と打ちまくった。杉村打撃コーチは「あいつがいることで、みんなつなごうという気持ちになる。仕事がきっちりできていて、彼が4番にいることは大きいね」と「畠山効果」を口にした。

 今季4度目の同一カード3連勝で、ついに勝率を5割に戻した。「1点差を守り切るのがどれだけ大変か。優勝するにはこういう試合を拾っていかないといけない。きょうは自信になる」と畠山。強打だけではない強さを見せたツバメ軍団。5月5日を最後に遠ざかっている夢の貯金生活も、すぐそこだ。 (町田 利衣)

 ▼ヤクルト・大引(初回2死一、三塁から左前適時打)初対戦の投手(石田)でどんな球を投げてくるか分からなかったので、甘い球は積極的に狙っていった。

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