吉村禎章氏が分析する怪物・清宮 下半身使えばさらにスイング上昇

[ 2015年7月23日 07:50 ]

<早実・八王子学園八王子>6回1死、中前打を放つ早実・清宮

第97回全国高校野球選手権西東京大会準々決勝 早実11―5八王子学園八王子

(7月22日 神宮)
 早実の清宮幸太郎内野手(1年)が八王子学園八王子戦に「3番・一塁」で先発出場。1安打2死球で3度出塁し、4年ぶりの4強入りに貢献した。この日、神宮球場には1万3000人の観客が詰めかけ、34社121人の報道陣が集結。勝ち上がるごとに注目度も高まる怪物1年生を、野球評論家の吉村禎章氏が分析する。

 初めて早実・清宮の試合を生で見たが、驚いたのはバッターボックスでの雰囲気だ。場面に関係なく、自分のリズムで打席に立てる。心を一定に保てている証拠だ。小学生から国際大会を経験していることが、打席での落ち着きにつながっていると感心した。

 スイングスピードの速さは群を抜いている。それも、上体の強さだけで生み出した速さだ。まずは下半身から連動したバットスイングを身に付けることだ。まだ右足のステップとスイングに連動性がない。松井秀喜であっても、筒香(DeNA)であっても、下半身の力をスムーズにバットに伝えているから、遠くへ打球を飛ばせる。

 練習の時から重いマスコットバットなどを使うのも手だろう。下半身からパワーを伝えないと強いスイングはできない。今は細かいスイングワークを気にするよりも、上下一体のスイングがつくれれば、もっと次元の高い打撃が発見できるようになるはずだ。

 あとは気持ちの持ち方だ。いろんな状況を考えすぎたらバットは出なくなる。打席に入ったら、迷いなく自分のスイングを繰り出してほしい。 (スポニチ評論家)

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