延長12回サヨナラ振り逃げ!三沢商 29年ぶりの甲子園切符

[ 2015年7月23日 05:30 ]

<三沢商・八戸学院光星>優勝を決め歓喜の三沢商ナインの横で敗戦に動けない八戸学院光星・中川

第97回全国高校野球選手権青森大会決勝 三沢商2―1八戸学院光星

(7月22日 青森市営)
 三沢商が「サヨナラ振り逃げ」という予期せぬ形で、29年ぶりの甲子園切符をつかんだ。1―1の延長12回2死一、三塁で鎌本憲はワンバウンドの球に空振り三振。だが、捕手が後逸(記録は暴投)する間に、三塁走者・米内山(よないやま)が本塁に滑り込んだ。米内山は「変化球で三振を取りにくる投手なので、狙っていた。セーフの瞬間は、何が起こったのか、分からなくなるほどうれしかった」と興奮気味に話した。

 弘前学院聖愛、八戸学院光星といった強豪私立から金星を挙げ、公立では県勢19年ぶりの甲子園。浪岡健吾監督は同校が初出場した86年に選手として聖地の土を踏んだ。その時は開幕試合で甲西(滋賀)に0―7で敗戦。指揮官は「自分が出た時は何もできずに終わった。もう苦い思いはさせたくない。全員野球で勝ちたい」と初勝利を誓った。(渡辺 剛太)

 ≪プロでも過去2度だけ≫「サヨナラ振り逃げ」は、プロ野球では過去に2度しかない。最初は94年6月12日のオリックス―ロッテ戦で、オリックスは延長10回無死満塁でイチローが空振り三振したが、その投球を定詰が捕逸する間に三塁走者が生還した。2度目は昨年5月6日のソフトバンク―日本ハム戦で、9回1死二、三塁から松田の空振り三振の時に増井の投球が暴投となり、三塁走者が生還した。

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