「強く振れ」投手目線の“工藤野球” ソフト高田プロ初弾生んだ

[ 2015年6月8日 08:30 ]

<巨・ソ>4回1死一塁、高田はプロ初ホーマーとなる右越え2ランを放つ

交流戦 ソフトバンク5-2巨人

(6月7日 東京D)
 ヒットエンドランのサインが出たら転がせ――というのは野球のセオリー。しかし、そんな鉄則を覆す「工藤野球」が、ソフトバンク・高田にプロ3年目での初本塁打をもたらした。

 0―0の4回1死一塁で、サインはヒットエンドラン。左打席から引っ張った打球は右翼フェンスをギリギリ越えた。「チャンスメークできたらと思った。うれしい」。2軍でも本塁打がなかった25歳はびっくりだ。

 今春の宮崎キャンプの実戦練習。ヒットエンドランで、右打者が無理に右方向に転がそうとして併殺打に倒れた。指揮官はすぐにベンチでミーティング。反対方向にもこだわらず「コースに逆らわず強く振る」ことを求めた。「進めるだけならバントでいい」が持論。12球団唯一の投手出身監督は「投手は強く振られた方が嫌。その方が間を抜けてチャンスが広がる可能性がある。結果的にホームランになった」としてやったりの表情だ。

 連日の脇役の活躍で今季初の5連勝。巨人戦3連勝は06年6月6~8日(ヤフードーム)以来で、東京ドームでは初めてだ。リーグと交流戦のダブル首位を走る工藤体制1年目のチームは、本物の強さを醸し出してきた。

 ▼ソフトバンク・寺原(7回2安打1失点。右膝手術から5月に復帰し3連勝)リズムに乗って投球できた。

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2015年6月8日のニュース