マートン 状態上がってきたで~猛打賞「打席の感覚がよくなってきた」

[ 2015年6月8日 05:30 ]

<神・日>少年ファンとハイタッチを交わすマートン

交流戦 阪神4-1日本ハム

(6月7日 甲子園)
 阪神のマット・マートン外野手(33)が7日の日本ハム戦(甲子園)で5回の決勝適時打を含む3安打と今季4度目の猛打賞をマーク。チーム今季3度目の4連勝と4月6日以来の貯金1に大きく貢献した。ここまで本領を発揮できていなかった猛虎の安打製造機がようやく本格稼働を開始。ここから貯金も安打も量産といきたいところだ。

 この男が打てばチームも勝つ!マートンが5回の決勝打を含む3安打を放ち、今季4度目の猛打賞を記録した。M砲が打点を挙げた試合はこれで11勝4敗、勝率・733。猛打賞なら全勝だ。

 試合を決めた一打は5回2死一、二塁から。日本ハム・吉川の内角カットボールを振り抜くと、打球は左翼手・西川の前で弾んだ。

 「あの場面で自分の果たすべき仕事はランナーを還すこと。それができた打席だったね」

 これだけでは終わらない。3―1で迎えた7回無死一塁では、左中間へマートンらしい、矢のような打球の適時二塁打でダメ押しした。

 「バッターに有利なカウントだったし、ストライクゾーンに来たボールに合わせてしっかりとコンタクトすることができたね」

 初回には2死から右前打を放ってチャンスを作り、ゴメスの先制打につなげた。内容の異なる3本を広角に打ち分けた。

 和田監督は「今までと内容が違ってきた。マートンの状態が上がれば、点の入り方が違ってくる。ここ1週間から10日くらいで、練習でも(打球に)距離が出ていたし、左方向にもしっかり打てていた」。勝利のキーマンの活躍にホッとした様子だった。

 試合前の練習後、M砲は、メジャー通算65本塁打の日本ハム・ハーミッダと約20分間に渡って話し込んだ。世間話に加え、野球談議にも花が咲いたという。

 「お互いスランプに苦しんでいる。その打開について意見を交換したんだ」。ハーミッダもこれまで44試合に出場し、打率・221で1本塁打と実力を発揮できていない。異国で不振に苦しむもの同士、互いの健闘を誓い合い、良い気分転換になったはずだ。

 打率はまだ・255。試合後には報道陣にも「これまでストライクゾーンにボールが来なかったり、いろんな要因があって打てていなかった。だから後ろ向きに打席に入ってしまうことが多かった」と苦しみを打ち明けた。これまで自身の打撃状態について明言を避けてきたマートンが不調を認めた。裏を返せば、打開策をようやく見つけたとも言えるだろう。

 その証拠に「打席の感覚がよくなってきた。攻撃的に打席に向かえるようになれば結果が出ると思う」と手応えもにじませた。8日も快打を放ち、完全復調をアピールしたい。

 ≪3度目で貯金1≫阪神は今季3度目の4連勝で、4月6日以来の貯金1。4月7日に勝率5割となって以降、貯金1が懸かった試合は4月8日DeNA戦、5月30日西武戦と敗れており、3度目で成功した。

 ≪吉川とは9の5≫マートンが今季4度目の3安打猛打賞。吉川(日)に対しては、試合前の時点で6打数3安打と打ち込んでおり、この日も3打数2安打1打点で相性の良さを発揮した。

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2015年6月8日のニュース