試合前から「お帰り、お帰り、黒田」の大合唱 涙流すファンも

[ 2015年3月30日 05:30 ]

<広・ヤ>復帰戦を白星で飾りファンの声援に応える黒田
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セ・リーグ 広島2-1ヤクルト

(3月29日 マツダ)
 前日までの雨予報から一転、広島は青空が広がった。真っ赤に染まったスタンド。マツダスタジアムのすべての視線は背番号15に注がれた。

 試合前から黒田一色。ファン有志が「おかえりなさい 黒田博樹投手」と記された応援ボードを用意し、1300枚が掲げられた。内野自由席ではファンが紅白ボードで「15」を表現。全国広島東洋カープ私設応援団連盟の新藤邦憲会長(66)は「興奮して寝られなかった。信じ続けて良かった。感謝の気持ち」と話した。

 大型スクリーンで選手紹介されると「お帰り、お帰り、黒田」の大合唱。初回に雄平を見逃し三振に仕留めると、「素晴らしい」の称賛の声が飛ぶ。4回の右翼線二塁打に沸き、5回はバント処理での好フィールディングに沸いた。黒田の一挙手一投足にファンは何度も総立ちとなった。

 ヒーローインタビューでは涙を流すファンの姿も。北海道八雲町から来た薬剤師の崎本裕治さん(41)は「背中を見ただけでオーラが違う。帰ってきた黒田さんに球場全体が温かかった」と涙ながらに話した。この日、再発売された背番号「15」のビジター用ユニホーム(定価8000円)約1000枚は午前11時の開門直後に完売した。スタンドの声援と一体感が黒田を後押しした。

 渡米前も黒田を応援してきたという広島市の美容院勤務の柳川千純さん(23)は「黒田さんの良さはなんといっても安心感と信頼感。ほれ直した」と大興奮。家族連れも多かった日曜日。誰もが黒田の「男気」に酔いしれた。

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