ダル 初の開幕投手当確!204日ぶり実戦登板で右肘不安払しょく

[ 2015年3月3日 05:35 ]

レンジャーズのダルビッシュ (AP)

 4月6日(日本時間同7日)アスレチックス戦でマウンドに立つ。レンジャーズのダルビッシュ有投手(28)が1日(日本時間2日)、紅白戦で1回を投げ、2三振を奪うなど3者凡退に抑えた。昨シーズン中に右肘に違和感を訴えて離脱した右腕にとって、実戦登板は昨年8月9日のアストロズ戦以来、204日ぶりとなったが、エースの貫禄を見せた。右肘の不安を払しょくしたことで、メジャー4年目にして自身初の開幕投手に指名されることが濃厚となった。

 登板後。クラブハウスに戻ったダルビッシュは、自身のロッカー前に米メディアを呼び寄せると、質問に対して1人で英語だけで対応した。

 ダルビッシュ I didn’t quit on the team.I love this ballclub.That’s not true.(チームのことが好きだから見捨てたりはしていない。それは真実じゃない)

 昨夏に右肘の違和感で離脱したことに対し、米メディアの一部にはダルビッシュが自らの意思で「休養」に入ったとの批判的な見方もあった。その中で自ら英語で、チームドクターなどから投げ続ければ将来的に影響を及ぼす可能性があったことなどを説明。最後には「That’s bull…(でたらめだよ)」とスラングで笑いを誘った。

 通訳を介さず、自らの英語で米メディアに対応することを決めたことには、「トライしようとする気持ちじゃないですか」と照れながら説明。大リーガーとして次の成長ステップを問われると、「英語の習得」と迷うことなく答えた。

 英語で誤解を解いたように、昨年8月から204日ぶりの実戦マウンドとなった紅白戦では右肘の不安を払しょくした。交際中のレスリング元世界王者・山本聖子がネット裏で見守る中での先発。無駄な力の入っていない、ゆったりとしたフォームから、スライダーで簡単に2死を取る。そして右の大砲候補の3番・チョイスをこの日最速の94マイル(約151キロ)速球などで追い込み、最後は62マイル(約100キロ)のスローカーブで空振り三振に仕留めると、球速差51キロの緩急自在の投球に両ベンチとファンがどっと沸いた。

 「肘も全く痛くないし、かなり良い状態。まだ(実戦)感覚をつかめていないところがあるけれど、無事に試合に投げられて良かった」。1回を無安打、2奪三振の快投に言葉も弾んだ。

 204日ぶりの実戦で快投したことで、4月6日のアスレチックス戦での開幕マウンドも「当確」だ。昨季も一度は開幕投手に決定しながら、首の寝違えで回避した経緯があり、今後、アクシデントがなければ、メジャー4年目にして待望の晴れ舞台となる。

 試合後には、今季オープン戦初登板が5日(日本時間6日午前5時5分開始予定)のロイヤルズ戦となることも決まった。今季はバニスター監督から投手陣のリーダー役に指名されている右腕。まずは、自らの右腕で、チームを開幕戦勝利に導く。

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