オリ糸井“素手”フリー打撃締め 周囲は手袋を「忘れたんかって」

[ 2015年2月27日 08:45 ]

ヘルメットなし、手袋なしの“野生児”スタイル?でフリー打撃を行う糸井

 オリックスは26日のロッテ戦が雨天中止となり、全体練習で宮崎キャンプを打ち上げた。今季から新主将に就任した糸井嘉男外野手(33)は、手袋をせずに素手で打撃練習をするなどこだわりの“オレ流”締め。MVPには自らを推すなど明るいキャプテンぶりを発揮しつつも、19年ぶりの優勝へ力強い決意も見せた。

 新加入の中島でもブランコでもない。最後に主役に躍り出たのは新主将の糸井だ。室内練習場では打撃用の手袋を付けず、素手のままフリー打撃に突入。周囲から「?」マークも飛び交ったが、気持ち良く快音を響かせた。

 「みんなから(手袋)忘れたんか、って言われましたけど、ボクはたまにやるんですよ。感覚ですかね。言葉で説明するのは難しいです」。現在では、あまり見られない素手でのバッティング。だが、かつては落合博満氏などの大打者が、感覚を重視するために手袋を付けなかったことは有名で、糸井もまさに“オレ流”で打ち上げた。

 濃密な26日間だった。昨年は右脇腹を痛めて途中離脱したが、今季はフル参加。連日のロングティーで長打力を磨き、「順調です。ずっと、トリプルスリーを目標にしているので、今年こそは達成したい」と3割、30本、30盗塁に自信を見せた。21日のソフトバンク戦から実戦にも出場し、調整も予定通りに進んでいる。

 そんな新キャプテンの推す「MVP」には、「糸井選手しか思い浮かばない! 毎日、遅くまで練習しているので(笑)」とまさかの自己推薦。「うそです。みんなMVPです」と付け加えたが、この飛び抜けた明るさこそ糸井の持ち味だ。中島、小谷野、ブランコら新加入選手が多くチームも様変わりしたが、主将として積極的に食事に誘うなど笑顔でチームの和を大事にした。「みんなで1つの目標を追い求めていきたい」とキャプテンらしく力強かった。

 練習を終えた直後、森脇監督が歩み寄り、2人で話し合った。詳細は明かさなかったが、「今年、勝つぞ!という話です」と、改めて指揮官と思いを確認したようだ。昨年は、勝率2厘差でソフトバンクに敗れた。「去年は、めっちゃ期待してもらったので、その悔しさを全てぶつけたい。てっぺん目指して一つ一つやります」。いつしか笑いは消え、最後は真剣な表情で優勝宣言。チームの先頭で、秋まで突っ走るつもりだ。

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2015年2月27日のニュース