震災から20年…オリックス森脇監督 19年ぶり優勝は「任務」

[ 2015年1月18日 07:10 ]

阪神大震災の犠牲者に黙とうをささげるオリックスの首脳陣と選手たち

 20年たっても、復興への思いは薄れることはなかった。17日正午、ほっと神戸。オリックスは森脇監督や選手、球団フロントら約60人が1分間の黙とうをささげた。20年の節目。例年と違い、神戸第2球場や、室内練習場で自主トレをしていた選手も全員呼び寄せた。

 震災があった95年は「がんばろうKOBE」を合言葉に、イチローを中心としたチームが劇的なリーグ優勝を果たした。当時はダイエー(現ソフトバンク)の選手だった森脇監督は振り返る。「母親が神戸の病院に入院していたし、知人も大勢いた。連絡が取れず、不安に追われて、時間ばかりが過ぎたのを覚えている」。昨季は10・2決戦でソフトバンクに敗れ2位だった。オフには中島、小谷野に加え、ブランコ、バリントンを獲得。FA宣言した金子も残留した。すべては優勝のため。指揮官も「フロントも現場も、一丸となって(優勝を)実現することが今年の任務」と誓った。

 球団は今季、4月18、19日の西武戦(ほっと神戸)で、95年の復刻ユニホームを着用することを発表した。当時エースだった星野投手コーチは「大変な時期にお客さんが入ってくれて、驚きとうれしさがあった。今季もみんなで喜べるシーズンにしたい」。選手だった福良ヘッドコーチも「区切りの年なので、勝ちにこだわって、あの感動を呼び寄せたい」と力を込めた。V戦士が指導者となった今も、合言葉は脈々と受け継がれている。被災者に勇気を与えるべく、日本一となった96年以来、19年ぶりのリーグ制覇を目指す。

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