来季も原スペシャル!今季「内野5人」裏目も…斬新布陣予告

[ 2014年12月29日 05:30 ]

来季も奇策の可能性があることを示唆した原監督

 巨人の原辰徳監督(56)が28日、リーグ4連覇を目指す来季に向け、守備隊形などの秘策を披露する考えを明かした。今季も内野手5人制など思い切った守備隊形を試みたが、新たな「原スペシャル」を予告。今季までレイズ監督を務め、独自の守備隊形を駆使することで有名なカブスのジョー・マドン監督(60)はスポニチ本紙を通じ、原監督へ「ATTITUDE IS A DECISION(心構えが支配する)」の言葉を贈った。

 常に新たなことに挑戦する。失敗は恐れない。原監督は今季を振り返り、守備隊形や新たな秘策に話が及ぶと、笑みを含みながら口を開いた。

 「今まで試していないものがまだある。内容はもちろん、今は言えないけどね。機会があれば、使う可能性はあるよ」

 相手の虚を突く「原スペシャル」は7月11日阪神戦(東京ドーム)の6回。2点を勝ち越され、なお1死二、三塁で左翼の亀井を一、二塁間に置く内野手5人の変則シフトを敷いた。それを見た阪神ベンチは左の今成から右の西岡を代打起用。原監督は亀井を左翼に戻したが、2ボール2ストライクとなると、今度は亀井を三遊間に置き、中堅の松本哲を左中間、右翼の長野を右中間に動かした。打球は無人の中堅の定位置に弾んで失点したが、原監督は「あれは練習なんかしていないよ。用意するとか、そういうものじゃない」と振り返る。ぶっつけ本番だからこそ秘策となる。

 5月10日の阪神戦(甲子園)でもゴメスに対し、二塁と三塁の間に内野手3人を置くシフトを敷いたが「チャレンジを恐れる必要はない。指示するのはベンチ。選手は思い切ってやればいい」と語る。データをしっかり積み上げた上で、確率が高ければ勝負手を打つ。投手のけん制にしてもそうだ。一、二塁の場面で、後続の走者となる一塁に投げさせる。相手の隙を突く野球は、原監督の真骨頂でもある。「相手に考えさせることが大事。次もあると思ってくれれば、そこに新たな隙も出る」との考えだ。

 大リーグの極端な守備隊形も参考。今季までレイズ監督で、来季からカブスで指揮を執るマドン監督について「常に研究熱心な方だよね。今度はカブスに移ったんだよね。どんな野球をするか楽しみ」と話している。

 巨人はかつてドジャース戦法を持ち込み、9連覇を達成した。選手の力を信じ、斬新な原采配が刺激を与える。「ペナントレースは意外と短い。シフトも勝つためにどうすべきかを考えてのものだ」と言う。V9以来のリーグ4連覇へ、指揮官の頭は常に動いている。 

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