大谷 日本最速更新163キロだ!日米野球で年俸27億円男斬る

[ 2014年11月9日 05:30 ]

ミーティング会場に入る大谷

 年俸27億円男に真っ向勝負だ!8年ぶりに開催される「2014 SUZUKI 日米野球」(12日開幕)で大リーグ選抜と対戦する侍ジャパンは8日、福岡市内のホテルに集合。代表初選出の日本ハム・大谷翔平投手(20)は自慢の速球でメジャーの強打者に挑むことを宣言した。マリナーズのロビンソン・カノ内野手(32)も来日を前にその素質に驚嘆。20歳の右腕が夢の舞台で自身が持つ162キロのプロ野球最速記録の更新を狙う。

 日本ハムが秋季キャンプを行っていた沖縄から福岡入りした大谷は「侍モード」に切り替わっていた。こんがりと日焼けした顔で真っすぐ前を見つめて言った。

 「自分の長所を出せればいい。その中にストレートは間違いなく入っているし、スピードで勝負できればいい」

 12日から大リーグ選抜と5試合を戦う。侍ジャパン戦士が続々とホテルに集結する中、藤浪とともに最年少の20歳は「代表に選ばれたからにはゼロで抑えたい。しっかり結果を求めたい」と、気持ちを高ぶらせた。

 「OHTANI」の名前はメジャーを代表する強打者にもインプットされた。この日、大リーグ選抜はロサンゼルスで全体練習。マリナーズと10年総額2億4000万ドル(約276億円)の巨額契約を結んでいる通算218発のカノは、日本報道陣から「100マイル(約161キロ)を投げる若い投手がいる」と聞かされると表情が一変した。

 「オー、ノー!投げさせないように言ってくれ。速すぎる」。ここまではまだ冗談交じりだったが、6月4日広島戦(札幌ドーム)でプロ入り後初めて160キロを記録した動画を見ると、しばらく絶句。そして「Yeah!ダルビッシュみたいだ」と驚嘆した。今回の来日メンバーでも実績No・1の現役最強二塁手は「シーズン後もバットは振っていたし、調子はいいよ」と大谷との対戦にイメージを膨らませた。

 侍ジャパンの小久保監督は「4戦目(藤浪)と5戦目は時代をこれから背負っていかないといけない投手に投げさせる」と、大谷を札幌ドームでの第5戦に先発させることを明言したが第1戦でも中継ぎとして登板予定。いきなり対決が実現する可能性もある。

 秋季キャンプではメジャー球で3度、ブルペン入り。日米野球は球数を制限されているだけに、体力を温存する必要がなく、162キロをマークした7月19日の球宴第2戦(甲子園)のように全力投球できる。メジャーへの憧れを胸の内に秘める大谷は「真っすぐは自分の持ち味。そこでどんどん勝負したい」と締めた。最速記録の更新はなるか。無限のポテンシャルは世界最高峰との対決によって引き出される。

 ◆ロビンソン・カノ 1982年10月22日、ドミニカ共和国生まれの32歳。01年にヤンキースと契約し、メジャー初昇格した05年に二塁のレギュラーに定着。13年オフにマリナーズへ移籍した。通算1531試合に出場し、1836安打で打率・310、218本塁打、904打点。球宴出場6回。ゴールドグラブ賞を2回、シルバースラッガー賞を5回獲得した。13年WBCは打率・469、2本塁打、6打点で母国を優勝に導きMVP。1メートル83、95キロ。右投げ左打ち。

続きを表示

この記事のフォト

2014年11月9日のニュース