セーフティースクイズでサヨナラ勝ち!聖光学院・斎藤監督、采配ズバリ

[ 2014年8月21日 16:30 ]

<聖光学院・近江>逆転サヨナラで8強進出を決め、歓喜の聖光ナイン

第96回全国高校野球選手権大会3回戦 聖光学院2―1近江

(8月21日 甲子園)
 劇的な幕切れに聖光学院(福島)の斎藤智也監督も興奮気味だった。「敗色濃厚だったので感動しました。底力をみせてほしいと思っていたが、本当に感動しました」。

 1点ビハインドの9回。先頭・柳沼が右前打で出塁し奇跡への扉をこじ開ける。続く安田のセーフティーバントを決めて無死一、二塁。続く伊三木が確実に送って二、三塁とチャンスを広げた。

 ここで斎藤監督の選択は代打・海老沼。「彼は思い切りもよく、パンチ力がある選手なので、外野フライぐらいは打ってくれるんじゃないかと思って期待を込めて準備させていた」。ここでスクイズは考えなかったという。「あそこは打って点を取りたかった」。海老沼は二塁方向へゴロを叩きつけ、三走が還って同点。なおも1死一、三塁となり、続く石垣がカウント1ボール1ストライクからの3球目にセーフティースクイズを決めて、サヨナラ勝ちをもぎ取った。

 決勝のセーフティースクイズ。指揮官の頭には当初、強攻策があったという。「打って一気に勝負だという気持ちがあって初球は強攻だったが、冷静に考えたら一塁手がベースについていて、セーフティースクイズの選択肢が優先するのは当たり前だろろうなと思い直して切り替えました」。采配がズバリ的中した。

 決めた石垣は「ファーストが後ろだったので、ファーストに転がせばいいなと。真っ直ぐだったので普通ににやれました。(最後は)そういう場面が自分に回ってきただけ。自分の仕事をしただけです」と冷静だった。夏3勝は初めてだが「監督から『8年連続で出て優勝がないのはうちだけ』という話は聞かされているし、ミーティングでも何度もそういう話はしてきた。そこ(優勝)は絶対に成し遂げたい」と気を緩めることはなかった。

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