イチロー「想定していなかった」ジーター「まだ望みある」

[ 2014年7月12日 05:30 ]

<インディアンス・ヤンキース>試合前、インディアンスから贈られたピンストライプのギターを見つめるジーター(AP)

ア・リーグ ヤンキース3―9インディアンス

(7月10日 クリーブランド)
 ヤンキース・田中が右肘じん帯を部分断裂した事実は、チームに計り知れないダメージを与えた。

 最短でも6週間という長期離脱。8回に代打で左前打を放ち、メジャー通算2800安打としたイチローも「それは昨日の段階では想定していなかった。言うまでもなく痛いということ」と沈痛な面持ちで話した。

 試合は6回まで3―0でリードしていたが7、8回の2イニングで9点を失い大敗。貯金は再び1に減り、地区首位オリオールズとのゲーム差は4と開いた。主将ジーターは2安打と気を吐き、大リーグ史上6人目となる通算1000度目のマルチ安打を達成。今季限りでの現役引退を表明し、世界一という置き土産を目指す40歳は「手術をしないということはまだ(今季の戦いに)望みがあるということ。できるだけ早く健康になって戻ってきてほしい」と切望した。

 開幕からローテーションを守っているのは黒田だけという惨状。USAトゥデー紙(電子版)は「ヤ軍の消え入りそうなプレーオフ進出の望みが大打撃を受けた」と報じた。スポーツ専門局ESPN(同)は、12年サイ・ヤング賞左腕のプライス(レイズ)、優勝請負人として名高い左腕リー(フィリーズ)ら、大物の補強に動く可能性を伝えた。また、田中については6週間のリハビリ後に手術を受けた場合、15年のシーズンも棒に振る可能性があるとした。

 ジョー・ジラルディ監督は「楽観的に考えている。彼は戻ってくると思う」と努めて前向きに語った。田中が最短の6週間で8月下旬に復帰できれば、シーズンは1カ月以上残っている。今は新人右腕がラストスパートの救世主になると信じて戦い続けるしかない。

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