ダル いきなり153キロ!開幕へ万全1回無安打無失点

[ 2014年2月26日 05:30 ]

紅白戦に先発登板し、1回を無安打無失点のレンジャーズのダルビッシュ

 レンジャーズのダルビッシュ有投手(27)が24日(日本時間25日)、初の実戦となる紅白戦に先発し、1回無安打無失点(1失策)と危なげない投球を見せた。直球の最速は95マイル(約153キロ)をマーク。すでに今季の開幕投手に内定している右腕は、マイク・マダックス投手コーチ(52)から挙げられている「初球のストライク率向上」という課題もクリアした。

 自らのミスにも動じなかった。2死から一ゴロのベースカバーで送球を捕り損ない、唯一の走者を許したダルビッシュ。しかし次打者を、初球の真ん中低めの直球で難なく左飛に仕留めた。

 昨季痛めた腰は「100(%)ではない」と言いつつも「痛みもなかったし、不安はない」と手応えを口にした。最速95マイル(約153キロ)をマークし、開幕の3月31日(日本時間4月1日)フィリーズ戦へ、順調な調整ぶり。ロン・ワシントン監督も「力強い1イニングだった」と称えた。

 マイク・マダックス投手コーチは、さらなる進化を求める。昨季両リーグの先発投手の中で、74位だった57・6%という低い初球ストライク率の向上だ。「ユウにはとても大事なこと。いい変化球があるからね。ストライクが先行し、カウントで有利に立つほど結果がよくなる」と力説。両リーグ最多の277三振を奪った半面、1イニングあたりの球数は同60位の約16・5球だった。初球からストライクを取り球数を減らすことができれば、昨季209回2/3だった投球回がさらに増え、チームや自身が勝つ確率も高まる。

 この日は打者4人と対戦。1人はボールとなったが、初球ストライク率は75%だった。本人は「全く意識していないです」と話し、直球の制球について「最初なので、ばらけていた」と振り返ったが、1回を13球の省エネ投球で終えた。

 昨季はア・リーグのサイ・ヤング賞投票で2位。今季はさらなる活躍を期待されるが「日本(選手)の評価を落とさないように責任を持って頑張りたい」と、冷静に自らの使命に向き合っている。

 ≪初球ストライク率で岩隈、黒田らを大きく下回る≫データサイト「Fangraphs(ファングラフス)」によるとダルビッシュの昨季の初球ストライク率は岩隈、黒田らを大きく下回る57.6%。昨季サイ・ヤング賞のカーショー、シャーザーは65%前後だ。12年にいずれも20勝を挙げて同賞に輝いたプライス(レイズ)は62.7%、ディッキー(ブルージェイズ=当時メッツ)は62.2%。一概には言えないが、少ない球数で長いイニングを投げて勝ち星を稼ぐには、60%以上が目安となりそうだ。

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2014年2月26日のニュース