野茂の挑戦 世界目指すアスリート輩出するきっかけに

[ 2013年12月24日 06:30 ]

メジャー挑戦の道を切り開いた野茂

 日本人投手のメジャー挑戦の実質的なパイオニアと言えば、野茂英雄投手であるということに、異論を唱えるプロ野球ファンはいないだろう。メジャー挑戦を表明した楽天の田中将大投手がまだ小学生だった1994年オフ、所属していた近鉄から希望する契約を拒否され、さらには監督との確執も引き金となり、野茂は翌1995年に海を渡る。日本での栄光と実績を捨てて、マイナー契約を結んだ年俸は、メジャーリーグ最低保証の10万ドル(当時約960万円)だったと言われている。

 その後の活躍は周知の通り。野茂の巻き起こしたトルネード旋風は、メジャーリーグを席巻。「NOMOマニア」と呼ばれる熱狂的なファンも出現し、シーズン当初のストライキ問題で球場へ足が遠のいたファンを呼び戻した。まさに野茂は名前の通り、メジャーリーグを救った「英雄」となったのだ。

 デビューシーズンでナショナルリーグの新人王にも選出され、最多奪三振のタイトルも獲得。マウンドが固い、ボールが滑るといった不平不満を口にせず、黙々とストレートとフォークボールを投げ続けた野茂英雄。MLBはもちろん、プロアマ問わず日本から世界を目指すアスリートたちを輩出するきっかけとなった、偉大な投手であった。(スマホマガジン『週刊野球太郎』編集部)

 ▼『週刊野球太郎』(http:/yakyutaro.jp/)とは イマジニア株式会社ナックルボールスタジアムが配信するスマートフォンマガジン(auスマートパス、docomo SPモード、Yahoo!プレミアムで配信中)。この母体となるのは雑誌『野球太郎』。ドラフト関連情報はもちろん、ディープな記事に定評がある野球愛好家のバイブルともいってよい存在。現在、全国書店にて『野球太郎No.007~2013ドラフト総決算&2014大展望号』が発売中。来季を占うストーブリーグにうってつけの一冊だ。

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