「いわさき」じゃないぞ!岩崎、新人一番乗りお立ち台宣言

[ 2013年12月24日 05:30 ]

タテジマのユニホームをまとい、地元・清水の仲間たちから、胴上げでプロの世界に送り出される岩崎

 阪神にドラフト6位で入団した岩崎優投手(22=国士舘大)が23日、静岡県静岡市で行われた清水東高OB主催の壮行会に出席した。大学時代は「いわざき」を「いわさき」と読み間違えられることがほとんどだった左腕は、新人一番乗りで聖地のお立ち台に上がり、自己紹介することを宣言。結果を残して「虎の岩崎」を浸透させる。

 マウンド上で苦笑いするのはもうごめんだ。「ピッチャーいわさき」…。何度、このコールを聞いたことか。そのたびに岩崎は心の中で「俺は“いわざき”だ!」と叫んでいた。

 「大学の時はアナウンスでもしょっちゅう間違えられてたんで。毎回毎回、指摘するのも面倒くさかったので、もうあきらめてましたけど」

 「いわさき」として過ごしたと言っていい4年間を苦笑いで振り返る左腕にとって、自己PRには最高の舞台が存在する。猛虎戦士の誰もが憧れる本拠地・甲子園のお立ち台だ。5万人の観衆を独り占めにして、声を張り上げて自己紹介すれば効果抜群のはず。名前の「優(すぐる)」も合わせて「岩崎優」の名を虎党にはっきり認識してもらえることだろう。

 「大勢の前でしゃべるのは苦手ですけど」と話すものの「ユニホームにも“IWAZAKI”と刺しゅうされますし、一日でも早く自分の名前を覚えてもらいたい気持ちは強い」と、青写真を思い描いた。

 そこに立つためには、グラウンドで活躍することが絶対条件だ。「すごい雰囲気だと思う。自分がそこに上がるのは、まだイメージはできないけど、お立ち台に上がることを大きなモチベーションにしてやっていきたい」。1位の岩貞、5位の山本と同期入団に左腕が3人おり、ライバル争いはより激しくなるが、新人一番乗りでのお立ち台を目指していく。

 最速144キロの直球に加えて、スライダー、チェンジアップと変化球も巧みに操り打者を翻弄(ほんろう)していく。プロでは榎田を手本に、持ち球のスクリューに磨きをかけていく。最下位指名からの“下克上”には、十分な伸びシロと自信がある。

 「言われたところでしっかりと仕事をできるようにしたい。3年後には(同期入団の中で)自分が1番になっていたい」。岩崎の野望は、甲子園のお立ち台から始まる。

 ◆岩崎 優(いわざき・すぐる)1991年(平3)6月19日生まれ、静岡県出身の22歳。中1で軟式野球を始める。清水東では甲子園出場はなし。国士舘大では2年春からリーグ戦に出場し、3年秋はリーグ2位の防御率0・94。東都2部通算10勝8敗。最速144キロにチェンジアップ、スライダー、スクリューなどを操る。1メートル84、81キロ。左投げ左打ち。

続きを表示

2013年12月24日のニュース