井口 2発!ロッテ7月初勝利 前夜には決起集会でナイン鼓舞

[ 2013年7月13日 06:00 ]

<日・ロ>9回1死三塁、左越えに2ランを放ち、三走・根元(左)、佐藤コーチ(右)から祝福を受ける井口

パ・リーグ ロッテ4-1日本ハム

(7月12日 札幌D)
 ロッテの井口資仁内野手(38)が12日、日本ハム戦で今季2度目の1試合2本塁打を放ち、チームの連敗を6で止めた。初回に先制の左越え16号ソロを放つと、9回にも左越え17号2ランでトドメを刺した。2安打3打点。日米通算2000安打まで残り10本とし、偉業達成へのカウントダウンが始まる。大黒柱の活躍で、チームは首位・楽天に2ゲーム差に詰め寄った。

 1点差に迫られた直後の9回1死三塁。重苦しい雰囲気を3番の井口が吹き飛ばした。左翼席に放り込む17号2ランだ。

 「最後の最後でダメージを与えられてよかった」。今季2度目となる1試合2本塁打。日米通算2000安打まで残り10本とし、チームに7月初勝利をもたらした。

 鮮やかな先制パンチだった。初回2死走者なしで吉川の143キロ直球をフルスイングで左翼席へ。「勢いをつけるためにも先制できたのは大きい」。16号ソロで流れを引き寄せ、極めつきは9回。増井が投じた低めのフォークは見逃せばボールだった。「外野(への犠牲)フライでいい状況だったので、すくい上げる意識だった」。最低限の仕事をするはずが、最高の一振りだ。

 2日の楽天戦(Kスタ宮城)から1分けを挟んで6連敗。首位からも陥落した。昨季は前半戦を首位で折り返しながら、後半に急失速して5位。誰もが嫌な予感を感じ取っていた。9、10日のオリックス2連戦(QVCマリン)は、いずれも3点のリードを守りきれずに1敗1分け。前夜、札幌市内の和食店に内野手全員が集まって、決起集会を開いた。「もう一回頑張ろう。一人一人がきっかけをつくっていこう」。38歳で野手最年長の井口は、後輩たちに語りかけた。

 井口自身はここ数年、夏場以降に打率が下降する傾向が続いていた。しかし、今年は違う。4月13日時点で・231だったが、守備位置を二塁から一塁にコンバートされてから調子は右肩上がり。大迫トレーニングコーチは「守備の負担がない分、1年前よりは動きに切れがある」という。

 もう一つの要因は高いモチベーションだ。「2000本という目標があるからね。1本でも多く打ちたいので、今は楽しいよ」。7月は31打数13安打10打点(・419)。8試合のうち5試合でマルチ安打をマークし、カウントダウンを一気に加速させている。

 「とにかく勝ててよかった。ここから連勝していかないと」。個人の目標が視界に入っていても、あくまでもチームの勝利のために戦う。それが、井口という男だ。

 ▼ロッテ・伊東監督 井口さまさまだね。心強い頼りになる男。チームが負けていたので責任感もあっただろうね。

 ▼ロッテ・ブラゼル(6回1死二、三塁で代打で右前適時打)チームに合流してから勝ちがなかった。勝利に貢献できる一打が打ててよかった。

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2013年7月13日のニュース