広島 5連敗借金9…野村監督 2軍緊急視察

[ 2013年6月4日 06:00 ]

<オ・広>5回3失点KOの広島・中村恭(右)

交流戦 広島1-5オリックス

(6月3日 ほっと神戸)
 低迷を打破するため、指揮官が動く。広島・野村謙二郎監督(46)が4日のウエスタン・オリックス戦(神戸第2)を緊急視察することを決めた。3日のオリックス戦(ほっと神戸)で赤ヘル軍団は序盤の好機をモノにすることができず、わずか1得点で今季2度目の5連敗。借金は今季最大の9にまで膨れ上がった。現状を受け、監督はエルドレッド、ルイス、栗原ら実力者達の状態を直接確認。打線の起爆剤を現2軍メンバーに求める構えだ。【カープ関係記事8面】

 敗戦への流れに、あらがうことすらできなかった。打線が序盤の好機で得点を挙げることができず、先発・中村恭が5回に3点を先取された。淡々と回を重ね、8回に1点を返すも、時すでに遅しだった。野村監督のコメントにも無念の思いがにじむ。

 「投手陣が悪い面が続いて失点してしまう。打者も線ではなく、点になっている」

 今季2度目の5連敗で借金は今季最大の9。赤ヘル軍団が完全に負のスパイラルにはまった。

 5連敗中の得点はわずかに5。対して失点は実に40と勝負になっていないのが現状だ。現状打破―。指揮官はその起爆剤をファームに求める。

 「2軍とはずっと連絡を取り合って、投手や外国人の状態や、いろいろ話をしている」

 チームは4日に帰広し、マツダスタジアムで練習を行う。しかし監督は本体から離れ、神戸第2球場へ。故障や不調で戦列を離れていた選手の状態を直接確認した上で、起爆剤となり得る人材を選抜する。

 最大目的はエルドレッドだ。E砲は4月20日の巨人戦(マツダ)で右手に死球を受け「右第5中手骨骨折」で翌日に出場選手登録を抹消。故障後初出場となった今月1日のウエスタン・ソフトバンク戦(マツダ)で代打本塁打を放ち、復調をアピールした。「見切り発車で(1軍に)上げても良くない」とするが、勝負強さと長打力、そして明るい性格は現状のチームに必要な人材だ。

 「チーム全体のカントリー(エルドレッド)への期待は大きい。チーム状態が上向きの時に入ってきてくれることがベストだが、そんなこと言っている場合でもない」

 早ければ5日のロッテ戦(マツダ)からの昇格も視野に入れての視察だ。不調のため登録を抹消されているルイス、栗原らの状態にも目を配る。

 「何を言っても、今は勝つことが一番の良薬。悪循環ばかりだが、このまま行くわけにはいかない。立て直すことを考えて、しっかりやりたい」

 下降を食い止め、上昇に転じるため、指揮官はチームの活性化を急ぐ。

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2013年6月4日のニュース