青木 米でも200安打「当たり前のように3割を超えたい」

[ 2013年1月14日 06:00 ]

屋外で盛り上がるサッカー少年らの前でポーズをとるブルワーズ・青木

 ブルワーズの青木宣親外野手(31)が13日、沖縄県内での自主トレを公開し今季の目標にシーズン200安打を掲げた。大リーグ2年目の今季は右翼の定位置が確約されており、昨季の150安打からの大幅アップが期待される。ヤクルト時代に日本球界で唯一、2度の200安打を記録している安打製造機が、尊敬するヤンキース・イチロー外野手(39)に次ぐ、日米での大記録達成を目指す。

 沖縄はあいにくの雨。室内での練習となったが、青木は一心不乱にバットを振り続けた。その両手は既にマメだらけだ。「当たり前のように打率は3割を超えたいし、出塁率も4割くらいの感じでいければ最高。そういう選手にならないといけないし、必ずやれると思います。(200安打は)もちろん打ってみたい数字ではあります」。打率3割と出塁率4割。その先に見据えているのは、イチローが大リーグで過去2年間達成していない200安打だった。

 大リーグ移籍1年目の昨季は5月途中まで控えだった。それでも結果を残して「1番・右翼」の定位置をつかみ、通算150安打。打率・288、10本塁打、50打点の好成績を残した。出塁率も・355。先発した119試合では140安打を放ち、全162試合に換算すればシーズン190安打ペースだった。右翼のレギュラーが確約されて開幕を迎える今季は200安打は手の届く位置にあり「簡単なことではないと思うけど、手応えはある」と頼もしい。

 自信の裏付けもある。1年間、球威のある大リーグの投手と戦った。さらにシーズン中も筋力トレーニングを継続し、体幹を中心に肉体を強化。10月3日の公式戦終了から、年末に久しぶりにバットを振ると変化を感じた。「明らかに(1年前よりも)スイングスピードが上がっている」。この日のフリー打撃でも、スイングの鋭さはさらに磨きがかかっていた。

 青木はうれしそうに明かした。「6月に生まれます」。元アナウンサーの佐知夫人(29)との間に第2子誕生予定。笑顔から表情を引き締め、こう言った。「今年は少しは違った立場でスタートを切れる。チームとして勝って、世界一になりたい」。守るべきものが増えるパパの言葉は力強かった。

 ≪昨季2人だけ≫大リーグでシーズン200安打を達成した日本選手はイチローのみ。マリナーズに所属した01年から10年連続でマークした。自己最多は、メジャーの年間最多安打記録を樹立した04年の262本。同年の出塁率は自身初めて4割を超え、リーグ2位の・414だった。昨年200安打以上放った選手は、両リーグを見渡しても216本のジーター(ヤンキース)と205本のカブレラ(タイガース)の2人。いかに到達するのが難しい数字なのかが分かる。

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2013年1月14日のニュース