新佐々木マジックだ!常総「背番3」菅原が完封で甲子園切符

[ 2012年7月27日 06:00 ]

<常総学院・水城>甲子園出場を決めた常総学院ナインは笑顔でスタンドにダッシュ

茨城大会決勝 常総学院3―0水城

(7月26日 水戸市民)
 第94回全国高校野球選手権大会(8月8日から15日間、甲子園)の地方大会は、22大会で46試合が行われ、8大会で代表校が決まった。茨城大会決勝では常総学院の菅原拓那投手(3年)が水城相手に3安打完封。3年ぶりの甲子園出場を決めた。27日は福島、群馬など5大会で決勝が行われ、17大会で31試合が行われる。

 木内マジックならぬ、佐々木マジックで夏切符をもぎ取った。昨夏勇退した木内幸男前監督の後継者、佐々木力監督が、甲子園を懸けた大一番で背番号3の左腕・菅原を先発に抜てき。「準決勝では(菅原を)温存する生意気な手を使わせてもらった」と、この采配が的中。左打者が6人並ぶ水城打線を、「自分が投げるつもりだった」という左腕が3安打完封の快投を見せた。

 実はエース伊藤は大会に入って右手人さし指と中指のマメをつぶしていた。プロ注目の147キロ右腕だが、万全でなければ別の手を考える。竜ケ崎一との準決勝では背番号11の2年生・飯田を先発に起用した。84年夏に甲子園を制した取手二のメンバーで、指導者としても木内前監督の下でコーチを務めてきた。「僕には木内野球がしみついている」。一見、奇策のように映るが最善の準備を整えていた。

 スタンドから試合を見守った木内前監督は「アイツの方が度胸がある。昨秋、今夏と2大会優勝した。もう、何も言うことはない」。免許皆伝。ナインの手で5度宙に舞った愛弟子の姿に目を細めていた。

 ▼日本ハム・金子誠(94年卒・常総学院OB)予選で苦しい試合をものにしたことがこの後で生きてくる。茨城の野球のレベルを上げるためにも甲子園では勝ってほしいですね。

 ▽常総学院(茨城)1983年創立の私立校。吹奏楽部も全国レベル。

続きを表示

2012年7月27日のニュース