井川 緩急駆使の頭脳派変身 剛速球なくても2勝目

[ 2012年7月27日 06:00 ]

<オ・楽>オリックス・井川は7回を2安打無失点で本拠地初勝利を挙げファンの声援に応える

パ・リーグ オリックス1-0楽天

(7月26日 京セラD)
 華麗な?イメージチェンジだった。オリックス先発・井川が7回を投げ2安打無失点。力でねじ伏せるのではなく、緩急を駆使した頭脳派ピッチングで本拠地初勝利をマークした。

 「全体的にはよくなかったけれど、キャッチャーのリードと仲間の守備に助けられました」

 初回、いきなり先頭に四球を与えると、バントで得点圏に走者を送られた。松井を遊飛に仕留めたのは内角高めへの135キロストレート。阪神時代は140キロ台後半の速球で抑え込んでいたことを考えると、もの足りないスピードだが、井川本人は意に介していなかった。

 「もともと大阪ドームは左投手のスピードが出ないのは知っていますから」。最速は6回に枡田を二ゴロに打ち取った144キロだったが、ほとんどは130キロ台前半。120キロ台というのもあるなど、井川イコール剛速球のイメージからはかけ離れた投球だった。

 今まではカウント球だったスローカーブも効果的に使った。「あんまり三振を取れない球だったけれど、よく引き出してくれました」とリードした斎藤に感謝した。

 「6回の連続四球の後をよう抑えた。前半戦はこういう展開で勝てなかったが、いい流れになってきた」。岡田監督は井川、平野、岸田の継投でもぎ取った1―0完封勝利にチーム上昇の手応えを感じ取った様子だった。

 11日の復帰初勝利から楽天戦連勝。「まだ楽天からしか勝てないので、これからが勝負です」。井川が計算できるようになれば後半戦での巻き返しも夢ではなくなってくる。

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2012年7月27日のニュース