来季も本拠地は横浜 DeNAに球団売却で大筋合意

[ 2011年10月20日 06:00 ]

 横浜ベイスターズを保有するTBSホールディングス(TBSHD)が、携帯電話向けゲームサイト「Mobage(モバゲー)」を運営するディー・エヌ・エー(DeNA)に球団を売却することで大筋で合意していることが19日、分かった。DeNAは交渉の事実を認めた。来季も本拠地は横浜に残す方向で、月内をめどに正式な合意を目指す。

 TBSHD幹部によると、球団売却の動きは年明けから進んでいたが、3月11日の東日本大震災の影響を受けた企業が多数あり、交渉は難航していた。その中で最終的に残ったのが、ここ数年飛躍的に業績を伸ばしてきたDeNAだった。

 DeNA広報部は19日、「交渉中であることは事実ですが、現時点で何ら決定いたしておりません」と初めて交渉の事実を認めた。

 一方、TBSHDは「現時点で開示すべき事実はありません」としたが、石原俊爾社長は「複数ある交渉相手の一つ」との認識を示している。02年に水産大手のマルハ(現マルハニチロホールディングス)から140億円で球団を買収。しかし、年間約30億円といわれる赤字を抱える球団運営が続き、昨オフは住宅設備大手の住生活グループと売却交渉を行ったが、不調に終わっていた。

 売却額は、日本野球機構(NPB)へ納入する預かり保証金など30億円を含めて、約100億円前後とみられている。

 ◆ディー・エヌ・エー(DeNA) 1999年設立。インターネットのオークションから事業を拡大し、2006年に携帯電話向けソーシャルゲームサイト「モバゲータウン(現在はMobage=モバゲー)」を開設。07年に東証1部に上場した。本社は東京都渋谷区。モバゲーの会員数は3000万人に迫り、10年度は売上高1127億円、営業利益は560億円で、ともに前年度比2倍以上の急成長を遂げている。春田真取締役会長、守安功代表取締役社長。

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2011年10月20日のニュース