寺原気迫の完投!先発で巨人戦初勝利!山崎決勝3ラン

[ 2011年5月23日 20:56 ]

巨人に勝利し、ポーズをとるオリックス・山崎浩(左)と寺原

交流戦 オリックス4―1巨人

(5月23日 東京D)
 オリックスは1―1の9回2死一、二塁から途中出場の山崎浩が左翼に1号3ランを放ち、4―1で2連勝。寺原は7安打されたが1失点で粘り、完投で3勝目、先発として巨人戦初勝利を挙げた。

 巨人の先発はドラフト1位ルーキーの沢村。初回、沢村は梶本勇に右前打を許したものの、2三振を奪い無失点と上々のスタートを切った。その裏、巨人は寺原を攻める。1死後、藤村が三塁前への絶妙なセーフティーバントで出塁。坂本は四球を選び、ラミレスは倒れたもの、阿部が右前に落ちる適時打を放ち1点を先制した。阿部は「追い込まれていたのでコンパクトに振ることを意識した。曲芸打ちだったね(笑い)。先制点が欲しい場面で一本打ててよかったよ」と話した。

 2回も沢村は好調。T―岡田の一ゴロを連係が悪く内野安打にしてしまったが、その後連続三振を取り、無失点に抑えた。

 4回の攻撃前にオリックスベンチは円陣を組んで沢村対策を練った。その効果あってか、田口、李スンヨプが連打。ヘスマン、T―岡田は連続三振に倒れたが、大引が三遊間を抜いて見事な同点打となった。4回までの沢村について川口投手総合コーチは「今まで登板した中では一番落ち着いて投げている。タイムリーヒットに関しては変化球を狙われたかな。ここまで球数の少ないし、残りしっかり投げてもらいたい」と話した。

 5回も沢村はピンチを招く。2死から梶本勇安打、田口四球で一、二塁。しかし李スンヨプを三振に取り無失点で切り抜けた。

 巨人も5回、得点圏に走者を送るが、坂本が三振に倒れ得点はならなかった。

 7回、沢村は先頭打者の伊藤から三振を奪いこれで10三振。さらに次の寺原からも11個目の三振を奪った。

 沢村の好投に応えたい巨人打線。その裏、1死から8番田中大が中越えに二塁打を放つ。次打者は沢村だが、ここで高橋信が代打に出て、沢村は交代。またも勝利はお預けとなった。結局、高橋信は右飛。次の紺田も倒れ得点はならなかった。

 8回にも激しい攻防。まずオリックス・田口が1死後から左翼二塁打を放ち、李スンヨプが振り逃げで一、三塁のチャンス。しかし沢村から交代した久保が連続三振に打ち取り無得点。

 その裏、巨人も先頭の藤村が中前打。坂本が今季初の送りバントを成功させ1死二塁。しかしラミレス三振、阿部敬遠気味の四球、長野三振でこちらも無得点に終わった。

 迎えた9回。投手は越智。オリックスの攻撃も2死。しかし寺原が四球を選ぶ。この気迫がチームを奮い立たせた。坂口の投手強襲安打で一、二塁。そして途中から守備に入っている山崎がレフトスタンドに1号3ランを叩き込んだ。

 寺原はその裏も続投。簡単に2死を取り、最後は代打・谷を三振に斬って完投勝利を締めた。寺原は先発として巨人戦初勝利。

 ヒーローインタビューで寺原は「いや~、うれしいですね。気持ちいい。山崎さんが売ってくれて最後は思い切りいけました」と笑顔。特に9回2死から選んだ四球について「何としても塁に出ようと思って。投手が塁に出たら何とかしてくれると思っていた」と話した。

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