沢村の“宿命”…偉大な先輩に誓った「沢村賞」

[ 2010年11月23日 06:00 ]

故沢村栄治氏ら往年の名選手の写真の前でガッツポーズする沢村

 巨人のドラフト1位・沢村拓一投手(22=中大)ら新入団する12選手が22日、東京ドーム内の野球体育博物館を見学。沢村は同姓の大先輩・故沢村栄治氏の偉業が描かれたレリーフを熱心に見入り「沢村さんの像やサインを見られて良かった。(沢村賞は)先発投手にとって最高の名誉となる賞。自分なりにしっかりやれば、先が見えてくると思う」と将来のタイトル獲得を誓った。

 09年にWBC連覇を果たした原監督やナイン全員のサイン入りユニホーム、名球会入りした選手たちのグッズなどが展示された豪華絢爛(けんらん)の光景。その中でも伝説の速球派投手として知られ、34年の日米野球ではベーブ・ルース、ルー・ゲーリッグを三振に仕留めた沢村氏は特別な存在だった。「野球を始めた時から知っていました。沢村賞って名前がつくぐらいですから。(同じ名前で)恐れ多い。伝説の投手です」と謙虚に話す一方で、「巨人・沢村」という偉大なブランドを背負う覚悟はできている。「名前に恥じないような投手になれるよう頑張りたい」と志を新たにした。
 球団では02年に上原が2度目の沢村賞を獲得して以来、受賞した投手は出ていない。「20勝して凄い。自分は上原さんの足元に及ぶ投手ではない」と語ったが、挑戦する心構えはできている。「(元巨人投手で現中大の)高橋監督のもとでやってきて、活躍するためにプロに行く。競争に負けに行くことはしない。勝ち抜くことしか考えていない」。同館を見学して約1時間後。沢村栄治、景浦将、若林忠志と往年の名選手の写真を背景に撮影に応じた表情は自信に満ちあふれていた。

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2010年11月23日のニュース