城島 左ひざ手術で復帰まで半年!開幕絶望

[ 2010年11月13日 06:00 ]

10月6日の横浜戦、5回、坂の二塁打で三塁に進んだ城島は左ひざに手を当て苦悶の表情を浮かべる

 阪神は12日、城島健司捕手(34)が左ひざ半月板を損傷し、9日に大阪府内の病院で手術を受けたと発表した。城島は12日に退院したが、球団によると試合出場までには6カ月を要する見込みで、来季の開幕戦出場は絶望的。マリナーズから5年ぶりに日本球界に復帰した今季はリーグ戦全144試合に先発出場し、チームを2位に導いた。阪神は攻守の要を欠いたまま、開幕を迎えることになる。

 退院した城島は球団を通じて「来年の開幕戦には元気な姿をファンに見せられるように、しっかりとリハビリに励みたい」と前向きにコメントした。今後は経過を見ながらリハビリを開始するが、試合出場まで6カ月を要する見込みとあって開幕戦の出場は絶望的だ。

 今季から加入した城島は、打者としてだけでなく、守備でも強肩を武器に存在感を発揮し、相手チームの盗塁企図数は昨季と比べてほぼ半減。今季のゴールデングラブ賞も受賞した。安定したパフォーマンスを入念な体のメンテナンスが支えた。試合前にはケガ防止や体力維持のためにウエートトレーニング。試合後や休日には個人トレーナーを自宅に呼んでマッサージやストレッチに時間をかけ、ケアを欠かさなかった。

 それでも34歳の体には負担がかかっていた。今季はリーグ戦で優勝を争い、CSと合わせ計146試合すべてで先発マスクをかぶった。左ひざは古傷の一つでもあるが、9月20日の巨人戦(甲子園)で三塁へ滑り込んだ際に再び痛めたもようで常川チーフトレーナーは「シーズン終盤は(ひざが)引っ掛かりながらプレーしていた」と説明。終盤は痛み止めの注射を打ちながら、優勝争いを演じるチームのために先発出場にこだわった。
 「シーズンが終わってどうするべきなのかを迷っていたけど、来シーズンに万全の状態で臨むためには今、このタイミングで手術するのがベストだと判断しました」と城島は説明した。

 今後について沼沢球団本部長は「帰ってきてもらうことを最優先に考えたい」と小宮山、清水ら若手捕手の現有戦力でまかなう方針。一方で「危機管理はしなければいけない」とトレードなどでの即戦力の補強も示唆した。覇権奪回を目指すチームにとって、攻守の要である城島の故障はあまりにも痛い。

 ▼阪神真弓監督 シーズン終盤からひざの状態が良くないことは聞いていた。思いのほか復帰まで時間がかかることになってしまったが、1日でも早く元気な姿で戻って来てほしい。

 ◇城島の過去の故障

 ▼00年 4月13日の西武戦、守備でファウルチップを受けて右手中指を骨折。復帰まで2カ月以上を要した。
 ▼02年 6月10日の日本ハム戦で守備の際、ファウルチップを右肩に受けて鎖骨を骨折。前半戦を棒に振る。
 ▼05年 8月4日に右肩痛で戦線離脱。復帰後の9月22日、ロッテ戦で自打球を左すねに当てて骨折。シーズン残り試合とプレーオフ欠場のままマリナーズ移籍。
 ▼09年 4月15日のエンゼルス戦で右太腿裏肉離れ。15日間の故障者リスト(DL)入り。5月25日のアスレチックス戦でクロスプレーで左足親指を骨折して再びDL入り。復帰に1カ月かかった。

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2010年11月13日のニュース