中田翔“完走”「良く自分は生き残れたなあと」

[ 2010年2月27日 09:17 ]

【日本ハム担当・松井 いつき】

 眠れる怪物が激戦の左翼争いの第一関門を突破した。日本ハム・中田翔内野手(20)が、3年目のキャンプも1軍で“完走”。「乗りきったなあって感じはする。一本締めをやって、ちょっとこみ上げてくるものはあった。調子の良かった関口さんや紺田さんがまさか2軍に合流すると思わなかったから、良く自分は外野の中で生き残れたなあと。昨年は優勝に貢献できなかったし、その場にもいられなかった。今年こそはその場にいたい」と覚悟をにじませた。
 外から見ていても今年の中田は変わったと思わせるキャンプだった。毎日の居残り特打は当然のことながら、休日も皆勤賞。プロ入り後初挑戦となった外野守備の練習では雨の中でも清水外野守備走塁コーチを引っ張り出して、特守に取り組んだ。キャンプ中盤に入ると、さすがの20歳も疲労の色は隠せず「もう体はパンパン。張りを取るケアの方が大事」とこぼすほど追い込んでいた。打撃不振に陥り、立て直すのに苦心しながらも対外試合5試合で通算20打数6安打6打点2本塁打。それでも「もっとアピールできるところはあった。走塁も守備もまだまだ」と慢心はなかった。
 開幕左翼の最有力候補だった森本が腰痛で2軍に合流し、開幕に間に合うかは微妙な情勢だ。ベテラン・坪井の出番となる可能性もあるが「中田、村田、陽岱鋼の3人が横一線」と福良ヘッドコーチ。27日のオープン戦・楽天戦から、若武者3人衆による左翼争い第2ラウンドがスタートする。

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2010年2月27日のニュース