“赤ゴジラ”開幕4番だ!ノルマは30発!!

[ 2010年1月21日 06:00 ]

松井は、コマツ湘南工場を訪問しショベルカーに乗りガッツポーズ

 エンゼルス・松井秀喜外野手(35)が20日、大リーグ公式サイトで“開幕4番”に指名された。新チームの予想打順として堂々の4番に名を連ねた松井は、イメージキャラクターを務める建設機械総合メーカー・コマツの湘南工場(平塚市)を訪問。2年連続の開幕4番に意欲を示した。同社は松井の新本拠地となるエンゼルスタジアムの右翼席にも広告看板を出すことが判明。“赤ゴジラ”は慣れ親しんだ看板目掛けて、アーチを量産することを誓った。

 エンゼルス・レッドで特注されたコマツ社のジャンパーに身を包み、松井の心は既に新天地へと飛んでいた。日本時間20日付で更新された大リーグ公式サイトは「きょう開幕を迎えるなら」の注釈付きで予想オーダーを発表。堂々の“開幕4番”に推された松井は「打順うんぬんより、それだけ期待していただいているというのはうれしいこと。その期待に応えるだけです」と力強かった。
 実現すれば2年連続、大リーグでは自身2度目の大役となる。昨年12月の交渉で直接出馬したソーシア監督からは「打線の中軸に座る中心選手として毎日試合に出てほしい」と“不動の4番”として口説かれた。それだけエ軍が必要としてくれたことが入団の決め手になった。打順にはこだわらない松井だが、球団の高い期待は感じている。
 4番の重責はバットに込める。この日までにコマツ社がエンゼルスタジアムの右翼席に広告看板を出すことでエ軍と基本合意。同社は昨オフ、ヤンキースと2年総額200万ドル(約1億8200万円)の契約を結んでおり、今季は2つの球場に看板が出ることになる。「方向を意識した打撃はしないけど、僕の本塁打は大体ライトへ行くので出れば近くにいく。看板で応援していただきうれしく思います」と松井。昨年ワールドシリーズ第6戦でMVPを決定付けた決勝弾も、同社の看板すぐ上に着弾した。「いくらでコマツさんが(広告を)出しているか知りませんが、少しでも安く感じてもらえれば」と右翼席への“コマツ弾”量産を宣言。同社の坂根会長からは30本塁打以上の期待を掛けられ「もちろんそれくらいはいければいいなと思う」と自らにノルマを課した。
 工場の敷地では、軽油と電気で動く最新のハイブリッド製ショベルカーを操作。「ああいう感じで打てればいいね。僕も若いころはパワーだけでガンガンいったけど、これからはハイブリッドじゃないけど、いろんなものを混合させて省エネでパワーを出したい」として、ひざへの負担を軽くしながら飛距離も求める“エコ打撃”への挑戦も口にした。「野球選手は結果がすべて。勝って、その勝ちにどれだけ貢献できたのかを見てほしい」と語る表情は、勝敗の責任を一身に背負う4番打者のそれだった。

 【松井の開幕4番】巨人時代に5度経験(96、98、00~02年)している。いずれも安打を放ち21打数8安打で打率・381、1本塁打、5打点と好成績。メジャー移籍後は昨季、主砲ロドリゲスの故障で初めてヤ軍の開幕4番を務め、7回に2ランを放つなど5打数1安打2打点だった。4番での通算成績は巨人時代が470試合で打率・322、138本塁打、349打点。ヤ軍では通算115試合で打率・287、15本塁打、81打点。

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2010年1月21日のニュース