花巻東・菊池 10月からメジャー面談

[ 2009年9月16日 06:00 ]

国体に向け練習を開始した菊池雄星

 メジャー挑戦を熱望する花巻東・菊池雄星投手(18)の進路について同校の佐々木洋監督(34)は15日、新潟国体(27~30日)終了後にプロ志望届を提出し、メジャー球団と面談した上で結論を出す方針を示した。同監督の元にはすでに米球界関係者があいさつに訪れており、今後は詳しい育成システムなどの説明を受ける。国内外のプロ球団が注目する155キロ左腕は10月上旬にも運命の決断を下す。

 菊池の進路に関する会見は午後4時から花巻東のグラウンドで行われた。佐々木監督は約30人の報道陣を前に、き然とした態度で切り出した。
 「菊池の進路について現段階で決められません。国体後に志望届を出し、メジャー球団とも話し、それから国内球団も含め進路を決定したい」
 メジャー挑戦を夢見る菊池は、27日から30日まで行われる新潟国体終了後にプロ志望届を提出。その後、メジャー球団から直接話を聞いて、進路を決めることになった。
 米国で行われた日米親善野球大会から9日に帰国した指揮官は、14日に菊池と話し合いの場を持った。菊池は「僕が高校からメジャーに行く先駆けになりたい」と本紙の取材に答えており、佐々木監督も「将来的には大リーグという大きな夢を持っている」とあらためて左腕の夢を代弁した。
 その上で「言葉や食事に壁があり、調整からトレーニングまで個人任せのメジャーで大きく成長できるか」と不安があるのも事実で「米国からスカウトも来たりしているのでメジャーの話を聞く必要もあると思う」と伝え、菊池は静かに耳を傾けたという。
 現時点で佐々木監督の元にあいさつに訪れたメジャー球団は約10球団に上る。プロ志望届を提出すれば菊池は国内外を問わず、プロ球団と接触が可能となる。交渉などはできないが、疑問点や不安点を聞くことは問題ない。10月上旬に渡米してメジャー観戦を希望していたが、学校の行事もあり断念しただけに、直接、メジャー側の話を聞く面談は進路決定の上で大きなポイントとなる。
 佐々木監督は「全球団の話を伝えるとご両親も大変だから」という理由でまずは数球団と会い、菊池の興味が広がれば球団数を増やしていく方針。「まだ未完成。しっかり育成され、いい投手になることが一番。本人の一番行きたいところに行くのがベスト」。国内では最大11球団が1位候補に挙げているドラフトの“超目玉”は、じっくりと育成システムなどを聞いた上で、10月上旬にも正式にメジャー表明を行うことになりそうだ。

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2009年9月16日のニュース