見タカ!ソフト一丸逆転でハムに2・5差

[ 2009年9月9日 06:00 ]

<ロ・ソ 19>4回無死一、三塁、多村仁志の左中間二塁打で生還した小久保裕紀を出迎えるソフトバンクナイン

 【ソフトバンク8―4ロッテ】3―4の7回無死一、二塁。ここまで3打数3安打だったソフトバンク・松中が「送れば多村と長谷川がいる。自分が併殺になるなら代打の方がいいと思います」と秋山監督に交代を直訴した。チームのためを思えばこそだった。6回無死満塁から田上の右犠飛での足を引きずり、ホームに激走。右半月板損傷でスライディングができない状況で、松中は「イチかバチか、体全体でいった。最悪、キャッチャーを飛ばそうと思った」と両足をそろえドロップキックのような形で捕手・橋本将にぶつかった。その激走で痛みは限界を超えた。

 だからこそ、7回は自ら交代を志願した。その松中の代打となった吉川が「かなりのプレッシャーがあった」と言いながらもバントを成功させると、多村が「チーム一丸で戦っているという雰囲気が最高だった。ロッテとオレたちでは目標が違う」と逆転の左前2点適時打。さらに代打で登場した荒金が「チームの勢いに乗り遅れたくなかった」と今季第1号の3ランを放った。
 手負いの主砲に応える逆転勝利でチームは今季最多タイの6連勝で、貯金は最多17。逆転優勝に向け、首位・日本ハムとのゲーム差は2・5に縮まった。秋山監督は「信彦(松中)がよくやってくれているし、7回は吉川がよくバントしてくれた」と顔を上気させた。奇跡と思われた逆転Vがにわかに現実のものとなってきた。

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2009年9月9日のニュース