ソフトB 王会長“和製オマリー”目指す!

[ 2008年10月9日 06:00 ]

新監督就任会見で握手する王取締役最高顧問と秋山新監督

 王会長が世界一への礎を築く。ソフトバンクは8日、福岡市内で会見し、秋山幸二チーフコーチ(46)の新監督就任と、今季限りで勇退した王貞治監督(68)が、年内は最高顧問を務め、来年1月1日付で会長職に就くことを発表した。今後、編成部門の最高責任者としてチーム強化に携わっていく考えを明らかにした王最高顧問は、15日に東京・汐留の本社を訪れ、孫オーナーに報告を行う。

【王監督パネル


 50年間のユニホーム生活に別れを告げた「世界の王」が新たな目標に向かって歩み始める。秋山新監督を横にした会見。「王イズムと言われているが、秋山監督は秋山監督のカラーを出して、自分の思いを素直な形で勝負に出してほしい」。新監督を随所に気遣う場面もあったが、ホークスを強くしようとする情熱は全く衰えていない。
 新役職は「取締役会長」。笠井オーナー代行は「GM的なお仕事だけでなく、どこを切っても世界一だと言っていただける球団づくりのため、力を貸していただきたい」と説明した。12月31日までは「最高顧問」の役職で休養に専念し、年明けから動きだす。
 「会長」とはいえ、編成面の活動には意欲十分だ。今季チームは12年ぶりの最下位に沈み、自身の責任も感じている。「選手を見る目はフロントより持っていると自負している。(現場を)バックアップするためには、少々強引にやらせてもらう」。年明けには外国人選手の調査のために渡米する予定。また「白い布地みたいな若い人を、どうしたらいい色に染められるか」と、2軍の現場にも足を運ぶ考えだ。
 球団の理想は、大リーグの名門ドジャースの元会長で、日本から野茂英雄を獲得するなど選手獲得や育成にも尽力したピーター・オマリー氏。竹内COOは「オマリーのドジャー・ウエー(ドジャース流経営)ではないが“ホークス・ウエー”をフロントも含めた全員に染み込ませてほしい」と期待を寄せた。その一方で「会長職であれば、外からの依頼も受けやすい」と、今後、WBC総監督などの役職要請にも柔軟に対応していく方針だ。
 「自分にできることは野球だけだから」。世界一の夢を実現するため、王会長はその大きな目を凝らし、新たな使命に全力を注ぐ。

 ≪89は事実上の永久欠番に≫王前監督がつけていた背番号89は事実上の永久欠番として扱われることになった。竹内COOは「永久欠番という制度を持っているわけではないが、大事にさせていただかないといけない番号」と話した。秋山新監督も81を希望したことで「89は象徴として使わせていただくかもしれない」(同COO)とした。

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2008年10月9日のニュース