カブス地区連覇!福留1年目で美酒に酔う

[ 2008年9月22日 06:00 ]

カージナルスを破りナ・リーグ中地区優勝、デンプスター投手(右)からシャンパンを浴びせられるカブス・福留

 【カブス5-4カージナルス】カブスは20日(日本時間21日)、カージナルスを下し、2年連続の地区優勝を決めた。先発出場した福留孝介外野手(31)は無安打だったが、四球と進塁打で勝利に貢献。メジャー1年目でシャンパンファイトに酔いしれた。ルー・ピネラ監督(65)は福留を100年ぶりの世界一奪回のキーマンに“指名”した。

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 4万1597人観衆と酔いしれた歓喜のシャンパンファイトの余韻が残るグラウンド。試合終了から1時間以上たって福留は9カ月の長男・颯一(はやと)君をホームプレートの上に立たせた。支えてくれた和枝夫人とともに、戦った1年を振り返るように、地区優勝の感慨に浸った。

 「ホームでファンの方々と一緒に喜べた。どんな状況であれ、最後にこうやって優勝の瞬間にまたフィールドにいられた。それが一番です」

 地区優勝へマジック1となった試合でピネラ監督は9月わずか4試合の先発出場だった福留をスタメンに入れた。「ここまで連れてきてくれたラインアップで戦う」。2回1死一、三塁からの四球、4回無死二塁から「狙った」という二塁への進塁打で得点を呼び、指揮官の信頼に応えた。

 「あっという間だった…」。大リーグデビュー戦の同点3ラン。その後も忍耐強い打撃で快進撃を支えた。7月には球宴先発出場という栄誉も手にした。しかし、6月下旬に起きた左ふくらはぎ痛の代償は大きかった。中沢トレーナーが「安静にしていても全治2週間」という重症。外野手に故障が重なった時期もあり、弱音ひとつ吐かずに出続けた。完治には2カ月以上を要した。下半身が使えずに崩れた打撃は戻らず、出場機会は減った。それでも「アプローチを変えるつもりはない」。メジャー1年目は築いてきたスタイルで勝負すると決め、貫いた。

 5月11日から首位を守る独走での地区2連覇。だが100年ぶりの世界一奪回こそカブスの悲願だ。ピネラ監督は「福留はプレーオフのロースターに入れる。彼の攻撃力が必要だ」とキーマンに指名した。「相手が決まったらしっかり準備をしたい」。福留の1年目の戦いはまだ先がある。

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2008年9月22日のニュース