早くも1年分量産!田中3号でキング

[ 2008年3月26日 06:00 ]

<日本ハム・西武>4回裏1死1、2塁、田中賢がこの日2本目の本塁打を放つ

 【日本ハム9―1西武】決して“春の珍事”ではない。日本ハムの田中が自身初の1試合2本塁打。それも先制、中押しの効果的な2発で西口をKO。早くも今季3号で昨季1年分に並んでしまった。

 「打線のエンジンをかけるために、先制点が必要と思っていた。奇跡が起きた。本塁打トップ?今だけ味わいたい」とお立ち台では地元・札幌のファンを笑わせた。
 初回は1死から右越えへ2号先制ソロ。連敗中だった重いムードを一振りで吹き飛ばすと、4回は1死一、二塁から右翼席中段へ3号3ラン。6回の第4打席では俊足を生かして遊撃内野安打も放ち、5打数3安打4打点。14安打9得点と爆発した打線を引っ張った。
 昨季はリーグ新の58犠打を記録しながら、打率は一昨年の・301から・255に下がった。つなぎに徹するあまり「打撃が小さくなっていた」と反省。オフは“3番打者”をイメージして力強いスイングに取り組んだ。腰付近だったグリップの位置を高くし、重心をヘッド部分に移した長距離用バットを使用。「強い打球を打てば飛距離も出る」と手応えを話す田中に梨田監督も「完ぺきに流れを持ってきてくれた」と絶賛した。
 ローソンでは北海道地区限定ながら自身がプロデュースしている“邦子の明太高菜炒飯(チャーハン)”が発売中だ。“邦子”は田中の母の名。隠し味に昆布茶を加えた一品を「食べてきたのがよかった」と笑った田中は「2本なんて一生1回ですよ。勘違いしないようにしないと」。試合後は鏡に向かって黙々と素振りを繰り返すこの姿が、強い日本ハムを支えている。

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2008年3月26日のニュース