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三段跳びで世界記録…小掛照二氏が死去

[ 2010年5月10日 06:00 ]

死去した小掛照二氏

 日本陸上のお家芸といわれた男子三段跳びで世界記録を樹立、日本陸上競技連盟や日本オリンピック委員会(JOC)で副会長職を歴任した小掛照二(こがけ・てるじ)氏が9日午後9時43分、東京都内の順大病院で死去した。死因は肝不全とみられる。77歳。広島県出身。自宅は東京都港区南麻布1の1の14。葬儀・告別式は未定。

 五輪で3大会連続金メダルの織田幹雄、南部忠平、田島直人と続いた三段跳びの伝統を引き継ぎ、広島・上下高時代から跳躍選手として活躍。早大を経て大昭和製紙入社後に才能が開花し、56年メルボルン五輪の直前に16メートル48の当時世界新記録をマークした。一躍金メダル候補に躍り出たが直後に足首を痛める不運もあり、五輪本番は8位に終わった。
 引退後は選手育成や強化に努める一方、日本体育協会からJOCの分離独立にも尽力。84年ロサンゼルス五輪、88年ソウル五輪で陸上の日本代表監督を務め、JOCでは98年バンコク・アジア大会、02年釜山アジア大会で日本選手団団長など要職を歴任した。日本陸連では強化委員長、強化本部長として五輪のマラソン代表選考にあたったが、明確な選考基準がなかったため、毎回のように物議を醸した。国際オリンピック委員会から五輪オーダー(功労章)も受章している。

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2010年5月10日のニュース