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サマランチIOC前会長が死去

[ 2010年4月21日 20:46 ]

 五輪の商業化とプロ選手への門戸開放を推進した国際オリンピック委員会(IOC)のフアン・アントニオ・サマランチ前会長が21日午後1時25分(日本時間同8時25分)、スペイン・バルセロナの病院で死去した。89歳だった。病院広報は死因を「心臓、呼吸機能の停止」と発表した。18日に入院、集中治療室(ICU)に入っていた。

 バルセロナ出身。1966年にIOC委員となり、スペインの駐ソ連大使だった80年に第7代IOC会長に就任した。21年間、会長を務め、2001年7月に退任して終身名誉会長となった。
 五輪にスポンサー制度を定着させるとともに、テレビ放送権料の高騰によって巨額の資金を確保し、IOCの財政基盤を確立した。バスケットボールなどプロ選手に五輪出場の道を開いた。五輪の肥大化、ドーピング違反の増加への対応に苦慮し、98年に発覚したソルトレークシティー冬季五輪招致スキャンダルで責任を追及された。(共同)

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2010年4月21日のニュース