豊田章男会長の愛車は?珠玉の6台披露 まさかのトヨタ以外の名車も!?

[ 2024年1月13日 18:19 ]

トヨタ・豊田章男会長の愛車「トヨタ・センチュリー GRMN」(撮影・浦野 亮太)
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 トヨタは12日から千葉市・幕張メッセで開催されているカスタムカーの祭典「東京オートサロン2024」でモリゾウこと豊田章男会長の愛車6台を展示した。

 ステージ上には車両価格2000万円を超えるトヨタの最高級乗用車「センチュリーGRMN」や「GRカローラ」、「iQ GRMNスーパーチャージャー」「レクサス・LBX」と価格やボディサイズを問わずトヨタグループが誇る珠玉の名車たちが並べられた。

 トヨタの車だけかと思いきや、ライバル企業の名車も展示され、会場は驚きの声に包まれた。ヤマハ・ビーノ、そしてスズキ・ジムニー。「私には大切に車に乗り続ける友人がたくさんいます。みんな車が大好きです。車好きを誰一人置いていきたくない」と語る豊田会長。企業の枠を超え、車を愛する1人としての熱い思いを体現した。

 「モリゾウ」と称して自ら車のステアリングを握り、時に危険を伴うレースにも参戦している豊田会長。燃費向上や騒音対策を推し進める立場ではありながら、過去には「ガソリン臭くて、燃費が悪くて、音がいっぱい出て、そんな野性味あふれた車が好き」と明言している。それは、車を心の底から愛する男の嘘偽りのない本音だった。

 昨年9月には笑顔でホンダ「ヴェゼル」を運転する動画をSNS上に投稿して話題に。今年の年明けには愛車のトヨタ「センチュリーGRMN」に乗って車好きの聖地といわれる首都高速道路神奈川5号大黒線の大黒パーキングエリアにふらっと出没。車好きの若者と気さくに談笑し、記念撮影にも応じた。あわせて東京オートサロンの入場チケットを配布。プロモーションの意図もあったとはいえ、世界有数の自動車メーカーの会長としては極めて異例の行動だった。

 「モリゾウから新年のご挨拶」と題して行われたプレスカンファレンスの冒頭では「元旦に富士スピードウェイで初日の出を見て、ニューイヤー駅伝の優勝に喜んだのも束の間。大地震により深い悲しみからスタートする2024年になりました」と1日に能登半島で発生した大地震、2日の飛行機事故により多数の被災者や死者が出たことを念頭にお見舞いのメッセージ。2011年の東日本大震災では被災者に「元気な地域や会社の人たちが被災した地域の分まで頑張って日本を支えてください」と声をかけられたといい「被災された方々が1日も早く、日常と笑顔を取り戻せるよう、(自動車産業を支える)550万人の仲間とともに動いて参ります」と力強く誓った。

 加えて、「550万人の中にはエンジンの部品を作っている仲間たちもたくさんいます。日本を支え、これからの日本を強くしていく技を持った人たちです。この人たちを失ってはいけません」と宣言。「エンジンに携わる人たちは、最近、銀行からお金を貸してもらえないこともあるそうです。そんなこと、絶対にあってはならない。なんとかしていきたいと思いました」ときっかけを振り返り、「カーボンニュートラルに向けた現実的な手段として、エンジンにはまだまだ役割がある。だから、エンジン技術にもっと磨きをかけよう。そういうプロジェクトを立ち上げよう。佐藤社長以下、経営メンバーたちも、その提案に共感してくれた」と新たにエンジン開発を進めていくプロジェクトがトヨタの中で動き出していることを明かした。「この時代にエンジン?逆行しているように聞こえるかもしれませんが、決して、そんなことはありません。未来にむけて必要なんです。エンジンを作ってきた皆さん、エンジンを作り続けましょう。これからもみんなの力が必要なんです。今までやってきたあなた達の仕事を絶対に無駄にはしない。仲間たちに、この声がしっかり届いてほしいと思います」と語った。

 ただし、トヨタは大企業。「まだまだ時間かかってしまうかもしれません」としつつも「私みたいに、エンジン大好き!あの音と匂いがたまらない!という人がいます。バッテリーEVがいいなという人もいます。今はハイブリッドだという人もいます。プラグインもあります。水素もあります。動力はなんでもいいんです」と車の多様性を主張。「真実はいつもひとつ。敵は炭素ということだけです!」と声高に言い切ってみせた。トヨタの今後のエンジン戦略にも注目が集まる。(浦野 亮太)

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