可夢偉が来季F1参戦断念 8億円は14年シート獲得資金に

[ 2012年12月18日 11:18 ]

10月のF1日本グランプリで日本人最高タイの3位に入り、表彰台で喜ぶ小林可夢偉。左は優勝したセバスチャン・フェテル

 今季の自動車F1シリーズで日本人唯一のドライバーだった小林可夢偉(26)が18日、来季の参戦を断念したことを表明した。自身の公式サイトで「2013年のレースシート獲得は不可能という状況になりました」と報告した。現状では、フル参戦する日本人ドライバーは来年、10年ぶりに不在となる。

 小林は3年間所属したザウバーで残留できず、日本企業の支援やインターネットを通じた募金で来季の活動資金を集め、所属先を探した。公式サイトによると、目標額に近い800万ユーロ(約8億8千万円)が集まったが、小林が望んだ上位を狙える有力チームのシート獲得はならなかった。

 F1ではチームへの資金持ち込みもドライバーの選定基準となる。小林は10月の日本グランプリ(GP)で日本人最高に並ぶ3位に入るなど健闘したが、資金面の課題を克服できなかった。

 小林は「F1以外のカテゴリーは考えていません。14年にF1のトップチームのレースシートを獲得できるベストな道を選択したいと思っています」とコメントし、集まった資金を持ち越すという。(共同)

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2012年12月18日のニュース