27万台も…レクサスをリコールへ 今度はエンジン不具合か

[ 2010年7月1日 11:50 ]

トヨタ自動車のレクサス「LS460」

 トヨタ自動車の高級車「レクサス」の最上級車「LS460」や「クラウン」など8車種のエンジンに不具合があるとして、トヨタが週明けにもリコール(無料の回収・修理)を届け出ることが1日、分かった。対象は日本の約9万台を含め世界で約27万台。最悪の場合、走行中にエンジンが止まるという。

 一連の大規模リコール問題で低下したトヨタのブランドイメージが、さらに低下する恐れがある。
 これまでに約200件の苦情があったが、事故の連絡はないという。
 対象はLS460のほか「LS600h」「LS600hL」「GS350」「GS450h」「GS460」「IS350」、クラウンの一部。エンジンの吸排気弁を動かすバルブスプリングに不具合があり、異常な音が出たり、アイドリング回転数が不安定になったりする。エンジンが停止しても「徐々に減速するだけで、車は急停止しない」(トヨタ広報部)と説明している。
 トヨタは製造段階で異物が付着した可能性があるとみており、国内外でリコールする方針。バルブスプリングを交換する方向だが、作業には1台当たり半日以上の時間がかかり、販売店には大きな負担となりそうだ。
 最上級のLS460は2006年に発売した排気量4600CCの大型高級セダン。5月にも、ハンドル操作を調整する電子制御システムの不具合でリコールを届け出たばかり。
 トヨタは昨年以降、世界各国で延べ1千万台以上のリコールや自主改修を実施。先週も米国で、今回の対象車とは別のレクサスを、燃料漏れの恐れがあるとして販売中止にした。

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2010年7月1日のニュース