“できるママ”の3大ミラクル

[ 2008年1月25日 06:00 ]

タント

 「驚きの空間」から「感動空間」へと進化した新型タント。3つのミラクルを携えて“できるママ”のファミリーカーが家族の時間をもっと楽しく演出する。

 スライドドアをくぐって、まず目に映るのは軽自動車最大級の広さを誇る“ミラクルスペース”。腰をかけると、シートも足元もゆったりしていて「これが軽自動車なの?」と思わずニンマリしてしまう。面の立った大きなウインドウが外光を取り込み、室内は明るく和やかな雰囲気。これなら家族で過ごす時間をもっと楽しく、もっと思い出深いものにできる予感がする。

 スタイルはファミリー指向の通常モデルとヤンチャ系のカスタムを用意。コンパクトノーズとビッグキャビンは変わらないが、パッと見の印象はかなり違う。通常モデルは丸みを帯びていて、全体的にやさしい感じ。一方、カスタムはフェースやリアがキリッとしていてクールなイメージを受ける。ユーザー比率は通常モデル4に対してカスタムが6。ターボエンジンを備えたクラスがあったり、シックなボディーカラーが選べるカスタムの方が、個性派のパパを納得させる材料がそろっているからかもしれない。

 “感動空間”と称されるこのクルマの魅力は、広さやスタイルにだけに留まらない。注目すべきは「ママキッズプロジェクト」なる意見交換会で集めたママさんたちのアイデアを、デザインの初期段階からふんだんに盛り込んでいったところ。

 その成果の1つが“ミラクルオープンドア”。小さい子どもって、なぜかクルマの中で寝てしまうんですよね。例えば、母子3人でのお出かけ。お弁当持って、公園行って、散々遊んで疲れた挙句、家の近くまで来て子どもは2人とも爆睡。こんな時、どうします?まず、愛しいわが子を1人起こすでしょ?ぶっちゃけ。

 それでも、もう1人は抱えて帰らなければならないわけですよ、「重っ!」とか言いながら。スライドドアは便利だけど、こんな時は困ってしまう。抱っこしてクルマを出るには狭いんです、間口が。だから、Bピラーを取って、出入り口を広げたというわけ。これって理にかなってると思いません?

 次にママさんとしては「じゃあ、Bピラーを取って、安全性はどうなの?」と聞きたくなるところ。もちろんこの点もご安心あれ。フロントドアとスライドドアの接合部分に、通常鋼板の約5倍の強度を持つ「超高張力パイプ材」を内蔵、ロックをかけることでドア自体がピラーの役割を果たし、運転席側と同等の強度・剛性を実現している。

 ちなみに右サイドはスライドではなく約90度開く大開口ドア。メーカー担当者の話では「『2通りの使い方をしたい』『やっぱり普通に大きく開くと便利よね』という欲張りなママさんの要望に応え、あえて両側スライドにしませんでした」とのことだった。

 女性ならではの視点から運転のしやすさも追求。シートのヒップポイントを少し高めに設定して視界を広げたり、センターメーターをスピード計のみの1眼にして見やすくしたり(通常モデルのみ)する工夫が施されている。また、フラットな床面を生かしたフローリングフロアは、お菓子やジュースをこぼしても簡単にふき取れるようになっていて“お行儀の悪いお子様”へのイライラから開放される可能性も大。

 後部座席の頭上に設置されたオーバーヘッドコンソールもこのプロジェクトから生まれた“ミラクルユーティリティー”の1つ。飛行機内の荷物置き場と同様の構造でドライブ中でもアイテムが落ちないよう工夫されており、急におしめを替えたり、授乳をしなければいけなくなったときに重宝しそう。その他、子どもの“おもちゃ箱”であるキッズポケットをはじめ、ショッピングフックやシートバックテーブルも完備。無駄を省いて空間を使い切る“できるママ”の足として文句のつけようがない。

 ただ、車高が高いクルマの宿命として、走行時の後部座席の安定感はいまいち。広いからと言ってフロアで子どもを遊ばせていると、思った以上に左右に振られる恐れもあるので、チャイルドシートやシートベルトは必ず装着させましょう。

続きを表示

2008年1月25日のニュース