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28歳ボクサー死去 要因の一つが過度な水抜き減量 反対派の中谷潤人が警鐘「リスクも考えながら」

[ 2025年8月10日 04:30 ]

東洋太平洋スーパーフェザー級5位・神足茂利さん 28歳で死去

神足茂利さん
Photo By スポニチ

 【記者の目】一つの興行で2選手が開頭手術を受けた、日本ボクシング史上初の出来事は最悪の結末となった。近年多発するリング禍の要因を特定するのは難しいが、その一つに挙げられるのが過度な水抜き減量だ。計量直前に体内の水分だけ抜いて一気に体重を落とす方法で、筋肉をなるべく落とさずに規定体重よりも大幅に重い状態で試合に臨めるメリットがある一方で、体への負担が大きい。急激な減量により脱水状態に陥ると脳のクッションとなる「脳脊髄液」の量も減少し、急性硬膜下血腫のリスクを高めるとも言われている。

 JBCは対応策として、日本タイトル戦前に取り入れる事前計量制度(試合30日前に規定体重の12%増以内、2週間前は7%増以内)を他のタイトル戦でも採用することを検討。試合当日の戻し体重の制限や、格闘技団体ONEが体内の水分量などをチェックするために採用する「ハイドレーションテスト」についても議論するという。

 神足さんと同門のWBC&IBF世界バンタム級統一王者の中谷潤人は過度な水抜き減量の反対派だ。試合前に行う水抜きは1キロ程度だという自身は「リスクも考えながら選手自身が体重、階級を調整していかないとダメなのでは」と警鐘を鳴らす。そして自身が脳の状態をチェックするために定期的に受けているMRI検査の導入も提起する。

 JBCが取り組むラウンド数短縮にも賛成だが、選手が適正体重で試合を行うことでリスク回避につなげてほしい。 (ボクシング担当・伊東 慶久)

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