ライバルは石川祐希?ボクシングの金メダル候補・岡沢セオン 刺激ビンビン!大学同級生に「負けたくない」
ボクシング男子のパリ五輪代表が11日、都内の味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)で練習を公開した。21年世界選手権王者で71キロ級の岡沢セオン(28=INSPA)はバレーボール男子日本代表で主将の石川祐希(28=ペルージャ)とは中大時代の同期。石川と同じく金メダル獲得を目標に掲げた。また、五輪に初めて挑む57キロ級の原田周大(22=専大)も意気込みを語った。
岡沢は最高の同期から刺激を受けている。石川とは中大時代に同じ法学部で寮も一緒。石川が在学中の14年に日本代表に初選出され、イタリアに渡ると、岡沢も1年時に国体ライトウエルター級で3位、4年時は準優勝するなどの実績を残してきた。
インスタグラムにもツーショットをアップするなど、プライベートでも親交がある。「NTCとかで会ったり、つい最近もご飯行った。アイツは凄い。昔から僕らの同期の先頭を走っている。スポーツのことを話しても、考えていることが深いなとか、一個上のレベルだなと思うが、同期なので負けたくない」
石川は72年ミュンヘン五輪以来52年ぶりの金メダル獲得を目標に掲げる。岡沢は6月のバレーボールネーションズリーグでTBSの生中継にゲスト出演。「こいつメダル獲るなって感じだった。結果出すなみたいな雰囲気」と称賛した。
この日は、サンドバッグ打ちやリング上でのミット打ちなどで軽快なフットワークを披露した。ウズベキスタンなどの海外合宿で武器のアウトボクシングを磨いてきた。「パンチをもらわない技術に関しては世界のどの選手とやっても負けない」と自信を示した。
2回戦で敗退した東京大会に続く2度目の五輪。「やるべきことをやれば、結果はついてくる。最高の状態なら金メダルを獲れる」。ボクシング男子で金メダル獲得となれば、64年東京の桜井孝雄、12年ロンドンの村田諒太以来3人目。「(石川と)対談でも組んでもらえるぐらい僕も頑張らないとと思っている」。スターとなった同期との金メダル対談もひそかに狙っている。 (中村 和也)
◇岡沢 セオン(おかざわ・せおん)1995年(平7)12月21日生まれ、山形県出身の28歳。父がガーナ人で母が日本人。日大山形高でボクシングを始め、中大卒業後は鹿児島県鹿屋市に拠点を置く。ウエルター級で21年東京五輪2回戦敗退。同年世界選手権では日本勢初の金メダル。23年杭州アジア大会では日本勢29年ぶりの金メダル。身長1メートル79の左ボクサー。
《原田は左ジャブ勝負》
○…原田は得意の左ジャブで金メダルを目指す。「どの選手にも変わらず左ジャブを出し続けて、動いて勝ち逃げする形しか考えていない」と力強く語った。昨年のアジア大会では銀メダルを獲得。WBC世界バンタム級王者の中谷潤人とは、これまで10回近くスパーリングしており、一日8ラウンド行うこともあるという。「ボクシングでつながっている。経験が増えた」と充実感に満ちていた。
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