村田諒太、今後はボクシングにこだわらず活動「出られる牢屋は城」 一日3~4時間の英語勉強も
プロボクシング元WBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太(37=帝拳)が28日、都内のホテルで引退会見を開いた。質疑応答で「悔いはないか」と問われると、「もっとこうしていれば、これが必要だったというのはいっぱいある。部分で言うなら数えきれないぐらいある。それが悔いと言うのなら悔いだが、それも含めてロングショット(長い目)で見て、全体像の総括と考えるのであれば悔いはない」と回答。ボクシングで得たものは「出会いですかね。ボクシングを通していろんな方々に出会い、恩師や本当の仲間ができた。その意味でボクシングは目的ではなく、素晴らしい出会いをくれるための1つのツールだった」と説明した。
今後は未定だが、WOWOWの解説者などを務めながら、ジャンルにとらわれずに活動していく方針。「日本では可能性が広がらない」と、海外とのビジネスに求められるレベルの英語も一日3~4時間勉強しているという。ボクシング界については「この業界を全く拒否するわけではなく、受けた恩恵は返していけばいいが、ずっと囚われているのも違う」とし、「誰かの言葉にあるじゃないですか。“出られる牢屋は城である。出られない牢屋は牢屋だ”と。自分が翼、スキルを持ていれば、どんな場所でも城に変えられると思う。出られるということは他でも必要とされるということ」と村田らしく話した。
村田は、1つのジャンルでピラミッド構造の頂点に立った人物は「横に人がいない。世の中の社長さんってみんなそうだと思う。そのピラミッドの上にいる人たちってどうしてもくっつきやすい」と分析。「そこ(頂点)から違う業界にジャンプしていって、バタっとなるのはよくあること。僕自身は1回山を下りて、イチからやるつもりでないと、その山は上れない。たまたまジャンプして、うまくいく可能性は低い。ジャンプしてしまいがちな自分を自重するためにも、そういう勉強をしている」と明かした。
ボクシングのプロモーターとして本田会長の“後継者”になる可能性については「それはないと思う。会長にしかできないことがある。自分が代役なんておこがましくて一切考えてない」と否定。「代替えが聞かない方ですし、簡単に引き継ぐなんて口が避けても言えることではない」とした。また、ボクシング指導者に関しては「僕じゃないかなと思っている。1対1で教えるのもいいが、役割としてどうなんだろうかと。自分の興味の段階としても、もっと全体的な動きをしていきたいと思う。自分の与えられた役割は違うところにあるんじゃないかと思っている」と話した。
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