史上最多5年連続MVPの尚弥「ネタにされたな」 副賞の能登牛「53・52キロ+30グラム」に苦笑い
ボクシングの22年度年間表彰式が22日、都内のホテルで3年ぶりに開かれ、最優秀選手賞(MVP)とKO賞の2冠に輝いた前4団体統一世界バンタム級王者・井上尚弥(29=大橋)らが出席した。
井上のMVPは5年連続で、6度の受賞は白井義男と具志堅用高を抜き史上最多。76~80年に受賞した具志堅以来42年ぶりに記録を更新し、「凄い記録を超えることができた。40年という数字が物語っていると思うので凄くうれしいし、今年も負けられない」と喜びを口にした。表彰式では各社から副賞も贈られ、JA全農いしかわは能登牛「53・52キロ+30グラム」を贈呈。バンタム級の制限体重に昨年12月のポール・バトラー(英国)戦の前日計量で超過した30グラムを加えたもので、「ネタにされたな」と苦笑い。「(量が)かなり多いですね。最近、体の数値を気にしているので野菜も贈ってもらえれば」と笑いを誘った。
4階級制覇を狙うスーパーバンタム級のWBC&WBO統一王者スティーブン・フルトン(米国)への挑戦は近日中に発表予定。今は「フルトンの映像しか見ていない」と明かし、「(新たに)気がついたことはあるが、ここで言って向こうの陣営に見られたらヒントになる」と戦略を立てながら情報漏えいを警戒する様子もうかがわせた。
19、22年にも手合わせした元アマ全米王者でプロ10戦全勝のフェザー級選手、ジャフェスリー・ラミド(米国)と、この日から3日連続のスパーリングも開始。「今春に予定されている試合はもうじき発表できる。その試合に向けて、ぬかりなくやっていきたい」と気合を入れた。
≪新鋭賞・武居 VS天心に意欲≫新鋭賞を受賞した東洋太平洋スーパーバンタム級王者の武居は「メンバーが凄くて本当に光栄」と喜んだ。自身と同じキックボクシング出身の那須川天心(帝拳)が4月8日にプロボクシングデビューすることを受け「キックでもどこかで戦えればと思っていた。階級も近いですし、見たいという声も聞くので」と対戦へ意欲。「お互いがもっと上へいった時、良い舞台で戦えたら」と将来的には世界戦で拳を交えることを夢見た。
≪殊勲賞・中谷「励みになる」≫2年ぶり2度目の殊勲賞を受賞した前WBO世界フライ級王者の中谷は「励みになる。また上を目指したい思いでいっぱい」と話した。井岡一翔(志成)がWBO世界スーパーフライ級王座を返上したことにより、同級1位の中谷との指名試合は消滅。「(井岡と)もちろんやりたかった気持ちはあった」と本音を吐露しながらも「スーパーフライ級で王者になるという目標は変わらない」と冷静に2階級制覇を見据えた。
▼寺地拳四朗 技能を褒められるのはうれしい。本当にありがたい賞もらった。スタイルも変えてボクシングの幅を見せられたのかなと思います。(初の技能賞受賞)
▼昼田瑞希 セーラームーンを意識した。自分的には大人な感じにしたつもりだったけどそうでもなかった。(女子最優秀選手賞、派手なピンクのツインテール姿で登場)
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