森が2―1判定で日本ユース王座奪取 プロ初タイトル「気持ちで勝つという部分を出せた」
ボクシング・日本ユース・ミニマム級タイトルマッチ8回戦 森 且貴(22=大橋)47・6キロ 10勝2KO1敗 <判 定2―1> 王者 伊佐 春輔(24=川崎新田)47・6キロ 9勝(1KO)4敗1分け ( 2022年5月10日 後楽園ホール )
日本ミニマム級4位の挑戦者・森が2―1で判定勝ちし、新王者となった。スピードとワンツーの伊佐、強打とボディーの森という展開で接戦となったが、ジャッジ3人の採点は全て77―75で2人が森、1人が伊佐を支持した。1月の日本ミニマム級王座決定戦で石沢開(M・T)にTKO負けして以来の再起戦でもあった森はプロ初のタイトル獲得。伊佐は初防衛に失敗した。
森は4回からボディー攻撃に徹し、勝機を見いだした。スピードに加えてタイミングの良いワンツーを打ってきた伊佐に苦しみ、ボクシングの駆け引きで上回るという当初のプランは消滅。「想像よりもうまくてやりづらかった」相手に対し、「展開によっては選択肢と考えていた」接近戦でのボディー連打で、ポイントを引き寄せた。納得できる内容ではなかったとしながらも、「アマを通じて初めてベルトを取って、チャンピオンになれて凄くうれしい」と勝利をかみしめた。
プロ初黒星を喫した次戦でタイトル挑戦のチャンスを与えた大橋ジムの大橋秀行会長は「いい負け方だったので、チャンスをつくった」と説明。「正直、判定は危ないと思ったが、最後は気持ちを見せてくれた。ボクシングは気持ちが大切なので」と振り返った。森も「技術が未熟なので、より気持ちを出さなくてはならなくなった」と言いながらも、「気持ちで絶対に勝つという部分はしっかり出せた」と自己評価。大橋会長は「これからもどんどんチャンスをつくっていきたい」と期待を寄せた。
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