×

中川健太 負傷判定で初防衛“3年前の自分を超えた”

[ 2020年7月22日 21:12 ]

<日本スーパーフライ級タイトルマッチ>初防衛に成功した王者・中川健太
Photo By スポニチ

 プロボクシングの日本スーパーフライ級タイトルマッチ10回戦は22日、東京・後楽園ホールで無観客で開催され、王者・中川健太(34=三迫)が指名挑戦者で同級1位のユータ松尾(30=ワールドスポーツ)に負傷判定3―0で勝利し、初防衛に成功した。戦績は中川が19勝(12KO)3敗1分け、3度目のタイトル挑戦だった松尾は15勝(8敗)5敗2分けとなった。

 2016年に王座を獲得した中川だが、前回王者時代は17年3月の初防衛戦は、都立港工高(現六郷工科高)時代に同級生だった船井龍一(ワタナベ)に敗れた。“2度目の初防衛戦”は、3年前の自分を超えたことを証明する闘いだった。

 愚直に前進し続ける松尾に対し、フットワークと手数の多さで対抗。9回、偶然のバッティングで中川が左目上、松尾が前頭部を負傷して流血。1度は試合が再開されたが、2度目のドクターチェックで続行不能と判断された。ジャッジ3者の採点は88―84が2人、88―83が1人と全員が中川を支持。3年前には果たせなかった初防衛に成功した。

 「最低限の結果。内容は全然でした。三迫ジムに移籍した時に立てた目標が王座を獲って防衛することだった。実力的に3年前を超えたことを日々実感していたけど、結果として証明することができて良かった。これで引退してからもチャンピオンだったと胸を張って言えます」

 三迫ジムに在籍する現役日本王者は中川を含めて国内最多の6人。それが重圧にも刺激にもなった。中川は「結果として自分にはプラスになった。日本記録に自分も関われて良かったです」と表情を崩した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で次戦は不透明だが、中川は「三迫ジムなら夢が見られる。自分は来月で35歳になるけどチャレンジしたいと思っている」と力強く語った。

続きを表示

2020年7月22日のニュース