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ユータ松尾“三度目の正直”で王座獲得へ 国際ジム最後の戦士「チャンピオンになる」

[ 2020年7月15日 10:36 ]

3度目のタイトル挑戦で王座獲得を目指すユータ松尾
Photo By スポニチ

 プロボクシング日本スーパーフライ級1位のユータ松尾(30=ワールドスポーツ)は“三度目の正直”で王座獲得を狙う。22日に東京・後楽園ホールで王者・中川健太(34=三迫)に挑戦。新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期されていた大一番が1週間後に迫り「こういう状況で試合をやらせてもらえることに感謝している。いつでもいいように準備はしていた。応援してくれる人たち皆のためにチャンピオンになりたい」と表情を引き締めた。

 17年2月に黒田雅之(川崎新田)と日本フライ級暫定王座を争ったが、無念の判定負け。昨年4月には階級を上げ、日本スーパーフライ級王者・奥本貴之(グリーンツダ)に挑んだが、またも判定で敗れた。今回が3度目のタイトル挑戦となる。

 「年齢のこともあるし、ラストチャンスかもしれない。この先もあればいいなと思っているけど、今は目の前に試合に集中するだけ。チャンピオンになってから次にどうするかを考えます」

 青森商高から東洋大を経て2012年8月に国際ジムからプロデビュー。17年3月のジム閉鎖に伴い、ワールドスポーツに移籍した。世界王者を3人輩出した国際ジム出身で現役を続けている唯一の選手。18年5月に亡くなった高橋美徳・元会長(享年79)の墓前に「ベルト獲得を報告したい」の思いは強い。

 緊急事態宣言の発出により、アルバイト先のスポーツジムが休業。収入減をウーバーイーツのバイトで補うなどコロナ禍の影響は小さくなかった。ジムワークも対人練習などの制約を受けたが、短い期間で10ラウンドのスパーリングを2度行うなどトータル60ラウンド近いスパーを消化。仕上がりには手応えを感じている。

 中川とは過去に何度かスパーリングをした経験もあり、お互い手の内を知っている同士。「大きくスタイルを変えることはないけど、いろいろと想定はしています」と自信をのぞかせ、無観客試合についても「想像できないけど、自分は緊張しやすいタイプなので、まずは楽しくやりたいと思っています」と前向きに受け止め、全力を出し切ることを誓った。

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2020年7月15日のニュース