米でプロボクサー死亡 KO負けから4日 ボクシング関係者に衝撃走る
12日の試合でKO負けを喫し、脳に損傷を負っていたプロボクサーのパトリック・デイ(米国)が16日に死去。27歳だった。デイは米イリノイ州シカゴで行われたスーパーウエルター級のチャールズ・コンウェル(21=米国)戦で10回にTKO負け。リング上ですでに意識を失っており、搬送先のノースウエスタン記念病院で緊急手術を受けたが帰らぬ人となった。
デイは4回と8回にダウンを奪われ、10回にはコンウェルの右のパンチを浴びたあと、強烈な左フックを食らった。ダウンした際に後頭部を強打。主審は10回1分46秒で試合を止めた。このあとデイはしばらくリング上で治療を受けたが、意識がないまま担架で運び出されていた。
AP通信によれば、プロモーターのルー・ディベラ氏は「家族や友人たちに看取られて亡くなった。彼は自分にとって息子であり、多くの人間にとって家族同然の存在だった。そのやさしい性格と前向きで寛大な姿勢は出会ったすべての人の記憶に残るだろう」と述べている。
ニューヨーク州出身のデイの戦績は17勝(6KO)4敗1分け。アマチュア時代には2度、全米選手権で優勝し、2012年のロンドン五輪では米国代表の「補欠」だった。
対戦したコンウェルにとっても衝撃が大きく「勝つことだけを考えていたので、こんなことになるとは思ってもいなかった。何度もあの試合の場面が脳裏をよぎってしまう」と苦悩のコメント。なお今年に入り、ボクシングの試合で命を落としたボクサーはデイで少なくとも3人目となった。
続きを表示